先日、コマオのもとに無事帰宅した嫁は友達とお茶をしたついでに妊婦健診をした。
超音波写真に写るお腹の子どもは顔と手がはっきりと見てとれた。
嫁のお腹が少しずつ膨らんできているのも見てわかる。
コマオはまた、自分が今、とんでもない事になっていると自覚する。
人の親になることがこれほどドキドキすることとは思ってもいなかった。
超音波写真の子は何時間見ていても飽きない。
何か作業していて忙しいのに、写真が目に入ったり、フッと思い出したりするだけで笑ってしまいそうになる。
コマオはそうやって安心を得ている。
しかし、空想と現実がコマオを襲ったりする。
今はまだ写真の中でしか見ることのできない子どもが、いざ目の前に実物として現われたらどうなるのか、コマオにはまだ想像ができない。
嬉しい気持ちとややこしい世話があるだろう。
どういう風に育てたいとかわからないし、男がいいとか女がいいとか別にないし。
コマオはそんな何もない自分に焦っている。
お腹の子の成長は恐ろしく早い。
待ってくれない。
そう思うとコマオはますます焦る。
そこでコマオは決意する。
ちょっとしたピアカウンセリングを敢行しようと企んでいる。
カウンセラーはコマオの父。
彼はコマオを含め、4人の男女を育てた父親でもある。
コマオは少し、彼を苦手としているが、こればかりは避けているわけにはいかない。
コマオも親として成長をする必要がある。