21時、コマオは静かにBSを切った。
愛すべきクラブの敗戦を目の当たりにし、しばらく何もやる気が起こらなかったが、浴室でシャワーを浴びると気持ちが落ち着いた。
あらゆる事実を受け入れること、それはコマオの仕事の基本でもある。
敗戦から得るものはたくさんある。
今期の優勝は確実に遠のいた。
しかし、今日を反省し、課題を見つめ、克服し、今後に活かさねばならない。
今のところ、コマオが報告することは何もない。
強いて言えば、先月の末に嫁とUSJに行き、少し乗り物酔いしたことがあげられる。
約二週間にわたりコマオを苦しめた風邪が改善したことも、強いて言えばそうである。
広報委員会に所属するコマオはオフィスのお便り秋号を作成し、完成させたこともそうと言えばそうかもしれない。
防火管理者のコマオは今月の下旬に夜間避難訓練を予定し、来月末に消防署立会いの下、大規模な避難訓練を指揮することも強いて言えば報告する必要があるかもしれない。
コマオは今、数ある今年中の予定の中の一つに12月12日をどう過ごすか思案している。
12月12日はコマオと嫁の結婚式記念日である。
入籍記念日は1月14日なので、これとは区別しなければならない。
日ごろの感謝もこめて、旅行でもどうかと思うが嫁は冬にめっぽう弱い。
嫁とはたくさんの宿泊地を訪ねたが、一番感動していたであろうホテルは札幌にある。
12月の札幌は気温がとても低く、雪が積もるらしい。
コマオは今月いっぱい思案するつもりである。