『東京バンドワゴン スタンド・バイ・ミー』をすでに読み終えたコマオは次なる教科書を求め、書房をさまよっている。
お財布に優しいコマオは文庫本にその狙いを定め、目を爛々と光らせていた。
「ワンコインで知識と娯楽を!」
ブツブツ言いながら文庫本コーナーを行き来するコマオが、書房の不審者ブラックリストに掲載されていることは間違いない。
先月の中頃、コマオは北の大地に降り立った。
その際に『サウスバウンド』の文庫本(上・下)を帯同させ、移動中に黙読した。
今更ではあるがやはり、本屋大賞の上位はいつの時代も面白い本ばかりである。
その勢いで『サウスバウンド』のDVDをレンタルした訳だが、コマオはしょぼーんとしてしまった。
作品に対する良し悪しは置いといて、しょぼーんとなったのは事実である。
「グッとくる活字はあらへんかー?」
コマオは今夜も月を眺めている。