歩く |  とある尼さんの誰にも言わないお話
暗い雪道を

経を唱え

鈴を鳴らし

歩く






雪を踏み締める感覚と

己の声
呼吸

鈴の音

脚はひたすら前へ





ふと
気づくと

世界がそれだけになって




見上げれば

真っ黒な天上から落ちてくる雪と
朧げな上弦の月










いとしい

いとしい命たちへ






私の小さな想いが

少しでも届きますように…




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