サグラダファミリアには展望台が2つあります。ただし、一回の入場で登れるのはそのうち一方のみです。予約時に時間とともにいずれかを指定します(登らないとすることも可能でしょうけど、まあそんな人はいないか)。
東の「生誕のファサード」、西の「受難のファサード」。どちらが良いかは好みであり、また一長一短でもあり、どちらとも言えない、2回入って両方行くべきだ、などと言われています。
展望台へはエレベータで登りますが、とても混んでいます。定員が数名の小型のもののためです。なので、並んで待ちます。カメラ以外の大きな荷物はロッカーに入れるよう促されます。
僕は西の Tower of Passion にしました。こちらだと、十字架やキリスト像が間近に見られます。卵のようなオブジェはどちらでも見られると思います。
受難のファサードを遠望したところ
十字架やキリスト像が見える
そこが展望台となっています
下りは歩きです。多少知られているようだけど、そこは螺旋階段になっています。かなり長いです。狭いし。ゆっくり歩かないと眩暈がしてきます。
内側の手摺りも石でできていて、冷たい石に触れながら下を覗き込むと巻貝の内側にいるような気がしてきます。
こんなことを言うと変に思われるだろうけど、人間の耳の内部にある器官のようにも感じられ、見知らぬ方へ誘うような声が聞こえる気がします。
我々は崖っぷちに立っている。崖の下を覗き込むーー嘔吐と眩暈に襲われる。とっさに覚える衝動は、危険から身を退く事である。だが不可解にも、退かずに留まる。嘔吐と眩暈と恐怖が徐々に混じり合って、名付け様もない感情の雲と化す。少しずつ、なお一層微妙な具合に、雲が形を成していくーーアラビアン・ナイトで壜から漂い出てきて、そこから精霊が現れた煙と同じように。
ポー『天邪鬼』柴田元幸訳



