2005年8月5~7日の記録

 

11時半、畑薙ダム下の駐車場発の送迎バスに乗り、牛首峠で降ろしてもらう。ここから見る赤石岳はなぜか尖って見える。下に赤石沢の流れが見える。

 

牛首峠から見る赤石岳と赤石沢の流れ

 

約20分の歩きでイワナ淵の最初の釜に到着する。ここは泳いでも良いし、左岸に設置されているトラロープを利用してトラバース気味に越えることもできる。

 

イワナ淵の最初の釜
 

上記から数分のところにあるトイ状滝で入る釜。ここも泳いで左岸の側壁に取り付くこともできるが、左に見える大岩を左から小さく巻くこともできる。
 

イワナ淵の釜

 

ニエ淵に入ると、小さなナメ状やトイ状の滝が注ぐ釜が連続する。写真の深い釜(越えた先の左岸に枝沢が滝で水を落としている)は通常は泳がざるを得ないが、今回の遡行時には右岸にトラロープが設置されていて、探ってみるとピトンが2本打たれているので、そこを A0 で 5m 直上してトラバースして越えた。

 

ニエ淵の釜
 

ガイドの写真で良く見かける 5m 滝。過去(取水堰堤ができる前)最悪と言われたところだが、ちょうど陽の当たっているところをリングボルトの持ち替えでトラバースして越える。重荷では降りるところが辛い。

 

ニエ淵の 5m 滝


上に巨岩の見える滝は手前の白い岩を左から回り込んで釜に一歩入り水流の右手を登る。釜の中のスタンスを見つければ後は簡単に登れる。

 

ニエ淵の最後の滝
 

廊下状の神の淵。行き当たりのちょうど陽が当たっているところの左から滝が落ちている。そこの淵を泳いで左のリッジに取り付くか、手前の白い岩が少し被った左壁に渡って接しているところを空荷で直上してザックを引き上げるかする。
 

曲り滝

 

辺りが一瞬穏やかになる虹の淵。

 

虹の淵
 

ラジオラリアの岩は水に濡れると赤さがいっそう際立つ。
 

乾いたラジオラリア

 

上の写真を撮った後で手で水をかけて撮ったやらせ写真がこれ。

 

濡れたラジオラリア
 

取水堰堤手前の川原で巨大なラジオラリア岩を見掛けた。

 

巨大なラジオラリア岩の前にて
 

写真は上流側から見た取水堰堤。この湖も泳いで渡っても良いが、下流側にもある左岸の梯子を登って上流側の最奥にかかるロープを利用すれば濡れずに済む。
 

取水堰堤

 

北沢が右から合流するところのちょうど対岸にスペースを見つけてシェルターを張る。

 

ビバーク ポイント


翌朝5時半頃出発する。水量は急激に増え、渡渉もままならない状態だ。
 

扇の淵

 

やがて写真で見慣れた門の滝が現れる。写真から想像するよりずっと大きく迫力があった。

 

門の滝-1
 

巻きの白蓬沢F1の左の壁の途中から見る門の滝。他の人の写真で見るよりこのときは流水がきれいにX形に交差していなかった。僕の写真でも迫力は伝わっていないだろう。右岸のバンドを伝って越えるのも楽だと言われているが、単独なのでパス。
 

門の滝-2

 

門の滝を巻いて沢筋に戻った少し上が赤石沢最難と言われている 5m 大岩滝。上に大ガランが見えている。右下の三角形に開いている洞窟に入り、ヘッドランプを灯けて、右手に開いている狭い穴に向って残置シュリンゲを頼りにあぶみの要領で抜ける。荷を引き上げ、今度は岩の外面をもう一度同じ要領で登る。抜けるのは、写真の黒い「人」の字の右上の部分。僕には快適登攀だった。が、シュリンゲのセットのされ方によるだろう。

 

5m 大岩滝
 

大ガランは悪いところではないが、体力を消耗させられる。こんなところにも高山植物は咲く。
 

大ガラン

 

赤岩の淵に入る。右手前の白っぽく見えるラジオラリア岩も水をかければ赤くなるだろう。

 

赤岩の淵
 

堰堤状のラジオラリア岩。左が下流で、ここは落口を慎重に渡った。
 

堰堤状のラジオラリア岩

 

印象派の絵のような、水面の下で揺らぐ赤い岩。

 

水面の下で揺らぐ赤い岩
 

赤岩の淵の 3 段 15m 滝。もっと水に濡れていればさらに素晴らしかっただろう。

 

赤岩の淵の 3 段 15m 滝

 

赤岩の淵の 3 段 15m 滝にて


沢が直角に右に曲ると写真の滝と背後に通過不能なゴルジュが現れる。右岸のシシボネ沢の右手のルンゼを高差で 3~40m 登ってから右の草付きに入る。赤布などはまったくない。

 

大ゴルジュ入口の滝
 

樹林中に入っても登りは続き、トラバースを開始するまで右斜上気味に結局 100m 近く登っただろうか。トラバースを始めてからも多少踏跡は錯綜するが、後半は松林の中で見通しも良くなり、尾根を回り込むと対岸に目標のスラブ滝が見えてくる。
 

間ノ沢のスラブ滝

 

ラジオラリア岩は確かに水がかかるとか陽の光が当たるとかすると、ぱっと色彩感が広がる。

 

小雪渓沢出合付近の渓相
 

赤石沢最大といわれる大淵は瑠璃色の本当にきれいな淵だ。右岸を回り込んでへつって途中から直上し、落口の 20m ほど先へ降り立つ。
 

大淵

 

百軒洞沢出合まであと少しというところでラジオラリアでできた多段の滝が現れる。越えて上から写真を撮る。まだまだ大渓谷の迫力十分だ。

 

百軒洞沢出合手前の 2 段 10m 滝
 

百軒洞沢に入ってしばらくするとラジオラリアはなくなり、一気に色彩感が失われる。一度ミスルートしたかと思ったが、写真で見慣れた端正な大滝が現れてほっとした。


百軒洞沢大滝

 

大滝を越えると沢は源頭の趣を見せ、高山植物を眺めながらの遡行となる。

 

百軒洞沢源頭
 

とある角を曲ると百軒洞山の家が見えて来る。終わった。
 

終了点、百軒洞山の家

 

一般ハイカーも朝は早い。4時半に小屋の食事が始まる。僕はほぼしんがりに5時半頃小屋を出る。写真は赤石岳に向かう途中で右手に見える聖岳。久しぶりに体感する爽やかな夏山の朝だ。手前の谷が赤石沢だ。沢音がわずかに聞こえる。

 

聖岳
 

赤石岳に登頂。僕にとっては第二登。さすがにここは人が多い。皆、記念写真の撮影に忙しい。山頂標識は変わった。まだ新しい。
 

赤石岳山頂

 

椹島に下山したらとりあえず生ビール。一口飲んでから思い出して写真を撮った。そりゃ飲む方が先だ。

 

とりあえず生ビール