こんにちは
心理カウンセラーの吉田亮介です。
前々回、前回、問題解決型のカウンセリングとは?ということについてお話しました。
今日は実例を交えて、「通常のカウンセリング」と「問題解決型のカウンセリング」の違いについてお話したいと思います。
前回、最愛の人を亡くしたという例を出しましたが、この例に沿って今回は説明していこうと思います。
例えば、こんな例がありました。
子供を交通事故で亡くしたお母さんがいました。
実の子供を亡くしてうつ状態になっていたそうです。
そうなってしまうのも当然ですよね。
ですが、1年以上経っても全く良くならず、本人もそろそろ前を向きたいと思いながら全く調子が良くならない状態でした。
通常のカウンセリングであれば、そんなお母さんの悩みをじっくり聞きます。
子供を亡くした深い悲しみに寄り添い続けます。
ですが、実はこのケースではこれでは何年も経っても解決しなかったかもしれません。
実は、このお母さんは自分自身すら自覚していなかったのですが、怒りを抑圧していたのです。
どんな怒りかというと「公園を出て大通りを渡る時は車に気をつけなさい!」と、このお母さんは口を酸っぱくして言っていたのです。
それなのに不注意で飛び出して轢かれて亡くなってしまいました。
「あれほど言ったのに!何でなの!!」
という強い怒りを抑圧していたのです。
最愛の我が子を亡くして怒っているとは自分自身思いませんし、それを感じたとしても無意識に抑圧してしまうのは人間心理としては自然なことでしょう。
そのことに気付いてもらい、怒りを出したのです。
その結果、そのお母さんはうつ状態が解消し、新しい人生を歩めるようになったのです。
これが通常のカウンセリングの場合だと、表面の悲しみに共感するばかりでなかなかその奥にある怒りに辿りつけないというところがあります。
なぜなら本人が抑圧しているからです。
一方で問題解決型のカウンセリングの場合は、問題を解決するべく積極的に原因を探して行きますので、カウンセラーの質問などを通して、思わず無意識の本心が浮き出てしまうのです。
カウンセラーである僕はそれを見逃さないようにして、そこから原因解決へとサポートしていきます。
今回は実例を交えてお話しました。
次回は、さらに、もうひとつの実例を交えて通常のカウンセリングとの違いについてお話していきます。
最後までお読み頂きありがとうございます。
心理カウンセラー 吉田亮介