こんにちは
心理カウンセラーの吉田亮介です。
前回まで、同僚に異常に腹を立ててしまう、「異物を排除したい」という衝動があるという井口さん(仮名)のお話をして来ました。
特に前回、井口さんが、持っていたホームレスへの差別意識を転換するところがありました。
この差別意識こそが「異物を排除したい」という衝動になっていたわけです。
こんな風に小さい頃の体験は、まだ分別がつかないので、大人になると理にかなっていないと思えることでもそのまま受け入れてしまっていることがよくあります。
そうして、大人になってから、頭ではわかっているのに、どうしてもカッとなってしまう・・・。というようなことにつながっていくのです。
これは投影ということでもあります。
それと、一点補足ですが、ここで出て来た価値観は人それぞれです。
ホームレスが社会の底辺なのは事実ではないの?と思われた方もいるかもしれません。
それは人それぞれの価値観がありますし、僕は道徳を説く立場ではありません。
法律に触れない限りはクライアントさんの価値観を尊重します。
今回も、あくまで井口さんご本人がホームレスを排除するのは差別であるという認識のもとにやっているもので、その考えをカウンセラーである僕が押し付けたわけではありません。
多くのクライアントさんが、こんなこと言ったら、「器が小さい」、「人間としてダメ」と思われるのではないかと思う方がいらっしゃいます。
中には「怒られるのではないか?」と思うような方もいるようです。
僕は教師でも聖職者でもなく、カウンセラーとしてクライアントさんの悩み解決を支援する立場ですので、それについて、善いとか、悪いとかの評価というものは基本的にしません。
もちろん、意見を求められれば、一個人としての意見をお答えすることはあります。
また、あくまでひとつの提案として、こうしてはどうでしょうか?という場合はあります。
ですが、選択するのは常にクライアントさんです。
勝手に評価したり批判したりするようなことは一切しません。
唯一、法律に触れる場合だけは別となりますが。
これが僕の行っているカウンセリングの原則です。
最後までお読み頂きましてありがとうございます。
心理カウンセラー 吉田亮介