おはようございます。
心理カウンセラーの吉田亮介です。
前回、「あなたの価値観を変える方法」として、イスを使ったやり方を説明しました。
※まだの方はコチラをお読み下さい。
今回はなぜこれが効果があるのかについてお話します。
>お祖父ちゃんとして答える時、お祖父ちゃんのイスに座ってもらいますが、こうやって場所を変えることでお祖父ちゃんになりきってもらうのです。
というお話を前回しました。
話を一般的にわかりやすくするためにお祖父ちゃんではなくお母さんに変えて説明します。
例えば、小さい頃、母親に厳しく育てられたために自信を失って、大人になって社会に出たものの少し怒られると極端に落ち込んでしまうということで悩んでいる女性のクライアントさんがいるとします。
母親は、娘(クライアントさん)が何かうまくできないと怒ります。
つまり、娘であるクライアントさんは、何かが出来ない自分は認めてもらえない=価値がない。
と思ってしまうわけです。
そんなクライアントさんが小さい頃のことを思い出して目の前のイスに母親が座っているとイメージします。
小さい小学生くらいの頃の自分に戻ったつもりで、お母さんに話しかけてもらいます。
「テストの点数が悪くても認めてくれますか?」
例えばこんなふうにお母さんに向かって尋ねてもらいます。
そうしたら、今度はクライアントさんに、お母さんのイスに座ってもらいます。
そして、お母さんになって答えてもらえます。
お母さん「そんなことは認めません!」
などと答えます。
そこで、僕はお母さんであるクライアントさんに質問します。
僕「お母さん、なぜ、認めないのですか?」
お母さん「それは、この子が将来ダメになったら困るからです!」
僕「ダメになるとはどういうことでしょうか?」
お母さん「いい学校やいい会社に入れないし、いい結婚もできなくなると困ります。」
僕「誰が困るんですか?」
お母さん「娘が困るし、私も困ります。」
僕「お母さんが困るのはなぜですか?」
お母さん「それは、やっぱり、世間様に顔向け出来なくなったら私だって困ります。」
というような感じで、クライアントさんは、お母さんとしてお母さんの考えを話します。
でも、これを答えているのは当のクライアントさん本人です。
なぜ、お母さんとしての答えが言えるのでしょうか?
それは、このクライアントさんが20年近くも母親と一つ屋根の下で暮らしてきて母親がどんな人間でどんな価値観や趣味嗜好があって、どんな感が方をするかというようなことに関して膨大なデータをクライアントさん自身の中に持っているからです。
なので、イスを座りかえなくても、「こう言ったらお母さんはどう答えると思う?」
という聞き方をしても、クライアントさんはスラスラと答えてくれると思います。
そこでさらに、お母さんのイスに座ることで自分自身のイスを眺めながらお母さんとして考えることで、恐らく完全に切り替えが出来るのだと思います。
これについては脳波を調べたり科学的な根拠はないので推測ではありますが。
さらに、自分自身と母親のイスを横から眺めることで自分自身と母親の関係を客観的に眺めることも出来ます。
これも、実際にイスとはいえ、自分と母親を眺めながら考えることが出来るので本当に第三者としての観方が出来るのだと思います。
自分自身の思考や母親の思考をある意味で「見える化」しているともいえると思います。
こうして文章に書くとなかなかややこしいのですが、一度なりとも体験した方は少しは謎が解けたのではないかと思います。
このブログを読んだだけで、体験していない方は、頭に???マークが浮かんでいるかもしれませんが、それならそれで問題ありません。きっと体験してみれば意味がわかります。
これについてはまた機会がありましたらお話したいと思います。
最後までお読み頂きましてありがとうございます。
心理カウンセラー吉田亮介