【サンプリングレートを上げて再レンダリング】
昨日のCGイラストは、レンダリング時間を短縮するためにサンプリングレートを64と低くしていましたが、
今回はいつもの128に上げて再度レンダリングしてみました。
サンプリングレートというのは、レイトレーシング(光線追跡)法で3DCG画像を生成する際に、視点から画面の1画素にどれだけの数の光を飛ばすのかを決めるものです。
通常は太陽や照明からの光が対象に当たり、反射して目に飛び込んだものが色のついた光として認識されるのですが、レイトレーシングは逆に視点から光を出して、その先の1点を照らすというものです。
(ここで使用しているレンダラーのRenderManは厳密にはレイトレーシングの一種のパストレーシング手法で画像を生成してます)
一つの光(光子)が物に当たった際、必ずその光が目に届くわけではなく、別の方向に反射したり吸収されたりするので、その場合はその部分は黒くなってしまいます。
いくつもの光子をぶつけることで目にその光子が飛び込み、画像として認知されるのですが、その何回も光子をぶつける作業がサンプリングというわけです(あまり正確な表現ではないです)
【低サンプリングレートで生成した画像】
サンプリングレートが低い…つまり対象に光子をぶつける回数が少ないと、認知される画像、すなわち生成される画像は、光子が認知されていない黒い部分だらけになってしまいます。また、偶然ストレートに反射してきた光は輝点となって表示されます。
黒い点と輝点とが入り交じったざらざらした画像…ノイズの多い画像になってしまうので、サンプリングレートを上げて、何回も光子をぶつけて平均化された光の点を並べることで綺麗な画像が生成されるというわけです。
【サンプリングレートを上げれば良いのですが】
ところがサンプリングレートを上げるということは、何回も光線追跡の計算を行うことになりますから、単純にサンプリングレートを2倍にすると、画像の生成にはほぼ2倍の時間がかかるようになってしまいます。
1枚目のイラスト(原寸は1280×720Pixel)はレンダリングに120分かかっています。
サンプリングレートを2倍の256に上げればさらに綺麗な画像が得られるのはわかっているのですが、画像を得るために240分つまり4時間もかけるわけにはいかないので妥協する必要が出てきます。
2倍の計算速度があるコンピュータであれば半分の時間で画像が生成できるので、やはり3DCGというのは力技の部分がありますね。
と、いうわけで今回はなんだか猫ともイラストとも関係ない話で終わります(;^_^A