期待外れのATOK Passport | こむぎブログ~猫とコンピュータ~

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3匹のお姉ちゃん猫と3匹の弟分猫たちの日常と6匹の猫たちが登場する変な猫マンガ。
そして昔のパソコンあれこれ。

【一太郎を使う童子さん】

ツインテール「なんか文字のドットは荒いし、ワープロっていうよりプログラムを書いているみたい」

座敷童子「30年前のパソコンよ、今のように綺麗なグラフィックは表示できないわよ」

みどりちゃん「でもスラスラと文章を入力してるわね」

座敷童子「当時でもこれだけ日本語の入力がスムーズにできたなんてすごいわねー」

 

 

【Microsoft Officeの普及とともに少数派となった一太郎】

日本のPC用ワープロソフトとして長い間トップの座を他ソフトに譲ることのなかったジャストシステムの[一太郎]。そして、高い変換精度を誇る日本語入力エンジンの[ATOK]でしたが、Windows95の登場とともに一気に普及したマイクロソフトのオフィススイート[Microsoft Office]にバンドルされたワープロソフト[Word]は日本語ワープロソフトの勢力図を一変させてしまいました。

 

表計算ソフト[Excel]と日本語ワープロ[Word]、そしてメーラーの[Outlook]この3本がセットになった[Microsoft Office]は、各ソフトを単品でそろえるよりも割安で、またメーカー製PCにはあらかじめMicrosoft Officeがバンドルされた製品が出されるようになり、一太郎は急速にそのシェアを落としていきます。

 

MicrosoftのWordは、日本語ワープロソフトとしての出来はあまりよいものではなく、それは今でも変わりません。

私はWindows95からWindows2000の頃までは一太郎を使っていましたが、日本語ワープロとしてはやはり一太郎のほうが使いやすく感じました。

しかしこの世界でも数こそ正義というわけで、仕事ではWord形式のファイルをやりとりすることが多くなり、結局Wordを使わざるを得なくなりました。

 

しかし、日本語入力エンジンはWindowsに標準添付されていたMicrosoft製のMS-IMEよりもATOKのほうが圧倒的に変換精度が高かったため、ATOKを使い続けていました。

 

 

【無料なのに高い変換精度を誇るGoogle日本語入力の登場】

ところが2009年にGoogleが突然無料の日本語入力エンジン[Google日本語入力]をリリースしました。

インターネットユーザーから収集したビッグデータをバックボーンに、非常に高い変換精度を誇り、特にネットで頻繁に使われるような特殊な単語がすぐに辞書に反映されるのが特徴です。

具体的にはタレントやスポーツ選手、声優などの人名や、アニメやマンガのタイトル、ネットスラングが一発で変換できるので試しに使ってみたところ、これはすごくいいものだと思い、私はATOKを捨ててGoogle日本語入力に乗り換えました。

 

 

【クラウド・AIを活用した日本語入力エンジン[ATOK Passport]】

Google日本語入力での日本語入力はとても快適でしたが、2年前より仕事で使っていた一部のマイナーなアプリでは入力中にフリーズするという不具合に見舞われるようになりました。

マイナーなアプリなので対応してくれないだろうな…と思い、仕方なくMS-IMEを使うようになりました。

ところがWindows8版のMS-IMEもGoogle日本語入力ほどではないものの、かなり変換精度が向上していて、MS-IMEを常用するようになりました。

 

それからは特に大きな不満を持つこともなくMS-IMEを使っていたのですが、[ATOK Passport]というクラウド利用型(スタンドアロンでも使用可)で、有料とはいえ月額286円(税込)と安価でしかも10台までのPC、スマホ等のモバイル端末で利用できる日本語入力エンジンがジャストシステムから発表されたので「ATOKならさらに入力が快適になるかも」と、2ヶ月程前から利用し始めました。

 

 

【ATOK Passportにはガッカリした】

ところがATOK Passportを利用し始めてみると「え、こんな単語が出てこないの?」とか「あー、余計なことしないでほしいなー」という場面に出くわして、最初は私のATOK設定がまずいのだと思い、色々と試してみましたが、どうやらATOK PassportはMS-IMEよりもバカではないかと感じてきました。

 

例えば次のような欠点があります(しかもイラッとくるものばかりなのが致命的)

 

・個人の好む言葉のつかいまわしを拒否する→私はあえて平仮名を使いたい言葉を漢字にする

・専門用語に意外と弱い→工業系技術用語で一発変換できないものがある

・省略語を勝手に修正する→シチュエーションのシチュを勝手に支柱に修正してくれるなど

・若者ことばに否定的→おせっかいなことに正しい言い回しに修正してくれる

・ヲタ用語にも否定的→どうやらオタク趣味(アニメやマンガ)ではないらしい

・ヘイトスピーチは許さない→差別的な言葉は変換できない

 

言語は文化であるということを一番よくわかっているはずのジャストシステムがなぜこんなことに…。

ビジネス文書や公文書であれば正しい言葉づかいをするべきであるのはもっともですが、今はブログやツイッター、フェイスブックで個人が発信している文章のほうが圧倒的に多いと思います。

 

ジャストシステム創業者で一太郎、ATOKの開発者だった浮川和宣、浮川初子夫妻がジャストシステムを退任してから、何かジャストシステムは変わった(よくない方に)ような気もします。

 

人を傷つけ、絶望に追い込む言葉があることも事実ですが、それら清濁併せ呑むことも言葉の文化には必要なのではないでしょうか。

 

と、たまに下品で汚い文章をブログに書き散らす私が言ってみたりしたりなんかしちゃったりしてー(^▽^;)

 

 

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