3D-CADのスケッチアップで描いたモデルをメタセコイアで使用する | こむぎブログ~猫とコンピュータ~

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3匹のお姉ちゃん猫と3匹の弟分猫たちの日常と6匹の猫たちが登場する変な猫マンガ。
そして昔のパソコンあれこれ。

【3DCG素人が偉そうに語ってみる】

 

3DCGに挑戦してみたいけれど、難しいのではないか。

そう思っている方は多いと思います。私もそうでした。

 

ですが何よりも習うより慣れろで、できるだけお金をかけずに3DCGに挑戦してみましょう(^-^)b

 

私の場合、趣味では3D-CADソフトは、Trimble SketchUp(トリンブル・スケッチアップ)で、

3DCG用にMetasequoia 4.0STD(メタセコイア4.0スタンダード版)を使っています。

 

メカや建物を正確な寸法で描くには3D-CADを、精度は不要で人物や動物などを描くには3DCGと

ざっくりと分けるとこのように使い分けをするのがよいと思います。

 

 

【背景用の建物や小物はSketchUpで描く】

 

SketchUpのよい点は、非商用での利用に限り、無料で使えるフリー版があることと、大勢の

ユーザーが作成した3Dモデルが集められているライブラリが用意されていて、非商用での利用なら

自由にそれらのモデルを使えるという事です。

 

SketchUpの3Dモデルライブラリの3D Warehouseには数十万点の3Dモデルがあるのですが、

日本からの投稿は少なく、日本製のPCや和風の建築物などのデータは非常に少ないです。

 

ないものは自分で作るしかありません。

 

 

【こんな感じでSketchUpの3Dモデルを作っています】

 

1.元になる写真を本やネットで拾い、2D-CADでトレースする

私は2次元CADはプライムソフトのBeDrawというシェアウェア(税込9,720円)を使っています。

フリーソフトの2次元CADのJW-CADと操作性は似ていますが、私はBeDrawのほうが

ユーザーインターフェースがよくできていると感じ、こちらを使用しています。

だいたいの2次元CADは、画像を貼り付けることができるので、ここに画像を貼り付けて、

立体化したい部分をトレースしていきます(画面上の赤い線)。

 

2.トレース完了

昨日記事にしたNECのワンボードマイコンTK-80です。

本当ならコンデンサや抵抗などの部品も3Dにするとリアルなのですが、ブログのイラスト用なので

そこまでこだわらず、目立つ部品だけトレースします。

 

3.実際の寸法に合わせる

写真のトレースなので、大きさは正確ではありません。

描いた図面でのTK-80の幅は168mmで、実際のTK-80は横幅310mmなので310÷168=1.85倍に

すると原寸になります。

 

4.実際の寸法に拡大する

1.85倍に拡大すると、横幅が310mmになりました。

 

5.3D-CADのSketchUpに読み込む

BeDrawで描いた図面をDXF形式で保存すれば、SketchUpに取り込むことができます。

私の場合は秋天越氏が作成したプラグイン(拡張プログラム)のimport from 2Dを使って、

BeDrawから直接コピー&ペーストする感覚でSketchUpに描いた図面を貼り付けています。

import from 2DはJW-CADとBeDraw専用のプラグインです。

このプラグインのおかげで、2D図面を簡単に3D化できるのでとても助かっています。

 

6.SketchUpに取り込んだ2D図面

このようにSketchUpに線画が貼りこまれました。

この線画はグループ化されているので、グループを分解し、SketchUpのプラグインMake Facesで

自動的に面をつけて行きます。

 

SketchUpは単体で3Dモデルを作るのはなかなか大変で、作業を自動化できるフリーのプラグインを

上手く取り入れることで、作業効率が格段に上がります。

 

7.立体化したい部分を[Push-Pull]で持ち上げる

最近はどの3D-CADにも実装されましたが、SketchUpの最大の特徴であるPush-Pull機能で

面を持ち上げて立体化していきます。

これも複数の面を一度に持ち上げるプラグイン、Joint Push Pullを使うとかなり楽できます。

ここで注意してほしいのは、作成した面には裏と表があり、SketchUpだけで使う時はあまり

意識しなくてもよいのですが、メタセコイアなど他の3DCGソフトにエクスポートした時に、裏に

なった面は反転して見えなくなってしまうので、できるだけSketchUp側で見える側をすべて

表面にしておくことが肝心です。

 

8.色を塗る

これはグラフィックツールのペイント機能と同様です。

次々と部品に色をつけていきます。

 

9.テクスチャを貼りこむ

基板面は写真を貼りこんでいます。

これでSketchUpの3Dモデルの作成は完了です。

SketchUpのモデルだけでよい方はここで終わりです。

 

10.メタセコイアにインポートする

私の場合は、SketchUpで作ったモデルをメタセコイアに持って行って、CGイラストで使うので、

SketchUp側でobj形式のファイルで保存して、メタセコイアで読み込みます。

この時にSketchUpで塗った色やテクスチャの情報が抜け落ちてしまいますので、メタセコイア側で

SketchUpで使用した色のRGB情報を元に色を復元していきます。

テクスチャはあらためて貼り直します。

ここで注意すべき点は、メタセコイアで作られたモデルを全選択し[三角形化]するという点です。

これをしていないと、レンダリング時に開口部が変な三角形で閉じられたようなイメージが

出力されてしまいます。

 

11.完成

メタセコイアに持ち込んだ3Dモデルを、レンダラーのRendermanなどを使ってレンダリングすれば

リアルな陰影のついた3DCGになります。

 

3D-CADのSketchUpだけで3Dモデルを作ろうとするとなかなか大変です。

JW-CADやBeDrawなどの2次元CADと連携し、プラグインを活用することで、作業を非常に楽に

進めることができます。

 

JW-CADやSketchUpは無料版がありますし、よい解説本もたくさん出ています。

メタセコイアは3Dモデルを作るだけなら無料で利用できますが、人物に自由なポーズをさせる

ボーン機能は有償版のSTD版を購入する必要があります。ですが税込5,400円と安価です。

3DCGソフトには、ほかにもBlender(ブレンダー)という有名なフリーソフトがあります。

Blenderは初めての方には結構敷居が高いので、解説本を買って気合を入れて勉強してください。

 

 

今回のTK-80のモデルは約2時間で作成しました。

モデルデータはTrimble 3D Warehouseにアップしたので、SketchUpを使用している方は自由に

使用してください。

 

NECワンボードマイコン[TK-80]…ダウンロードページへのリンクです

 

 

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