福島第一原発の事故に関しての流れはWikipediaの記述が要点をおさえていて、わかりやいものになっています。
福島第一原子力発電所事故(←Wikipediaへのリンクです)
最終的に、原発事故では最悪のレベル7という評価となりました。チェルノブイリ原発事故と並ぶ大事故となったわけです。
環境中に極めて大量の放射性物質が放出されたのにもかかわらず、政府の避難指示は極めてスローモーかつ小規模なものでした。
アメリカの原発事故発生時の退避勧告は半径80kmとしていますが、今回の事故では最大半径20kmの避難指示でとどまっています(自主避難要請は半径30km)。
さすがに原発より半径80kmともなると、いわき市、福島市、郡山市までが避難指示半径に入ってしまうため、移動すべき人の数や受け入れ体制などを考えると、その決断に戸惑いは出てくるものと思います。
しかし、せめて屋内待機の要請や乳児や児童へのヨウ素剤の配布と服用の指示、除染のための準備は半径80km圏まで行うべきだと思います。
事故初期の頃は情報を小出しに、そして故意に事故評価を過小に報道するようにしていたのではないかと思われます。
この住民への初期対応のまずさは後々に禍根を残すことになると思っています。
今なお放出され続ける放射性物質への防御は、政府のアナウンスがない今、各個人で行う必要があると思います。
今なお影響のある地域は関東~東北太平洋側(山脈より太平洋側)になります。
1.雨になるべくあたらない。雨に濡れたら、帰宅後シャワーで流すこと。
2.なるべく地べたに座らない。
3.雨水が集中する場所(側溝や集水ます、雨どいの吐き口)にはなるべく近づかない。
4.枯葉や雑草は不必要に触らない。
5.子どもは砂場で遊ばない。
6.屋外ではできればマスクを着用。
大気中の放射線量は安全な数値を示していますが、空中に浮遊した放射性物質が凝縮される雨水と雨水が集中する箇所は、今なお決して看過できない放射線量が検出されています。
放射線の健康への影響については「低線量(年間20ミリシーベルト以下)なら問題ない」「低い線量ならむしろ健康によい」などと根拠のない事をテレビに出て語る学者もいますが、あえてそのような事を学者がメディアで語ることの裏にある意味を視聴者はよく考えてほしいと思います。
日本では原子力研究の予算は早くも削減する動きになっています。
しかし全く未来のない研究分野なのか、これに関しては次回(完結)で私の考えを書くつもりです。
[この項つづく]