『生きがいダイエット』は昨年の3月20日(春分の日で世界幸福デー)に出版したが、1年経った今、最新版を出版する。2021年3月20日発売予定。世界幸福デーで春分、つまり宇宙元日。そして今年は風の時代に入って初の宇宙元旦だ。
もともと英語版Ikigai Dietの表紙画像用に撮影した写真を日本語版にも使おうと思い、ついでに若干の書き直しをすることにした。1年経って自分自身が取り入れた新たな習慣があるので。具体的には間欠的ファスティングやHIIT(高強度インターバルトレーニング)。
これで生きがいダイエットは完璧になった。
そう、完璧。
僕はこれ以上の健康法を知らない。今現在僕の知っている食事法、運動法、ライススタイル、メンタリティで最も効果的であるものを選りすぐんで紹介した内容になっている。
もっとも、その手の本は最近多い。多いどころか山のように出ている。
『LIFESPAN(ライフスパン): 老いなき世界』
『20万人を診た老化物質「AGE」の専門医が教える 老化をとめる本』
『LIFE SCIENCE(ライフサイエンス) 長生きせざるをえない時代の生命科学講義』
『不老長寿メソッド 死ぬまで若いは武器になる』
など、長寿、食事法系は一種のブームになっているようだ。
例えば『不老長寿メソッド 死ぬまで若いは武器になる』は膨大な研究データからベストなものを選りすぐんで紹介していると謳っている。
まいったな。これでは僕の本など太刀打ちできないではないか。
しかもみんな著名な医者や学者によって書かれている。
ところが、案外そうでもないのだ。
たまたま昨日水口の蔦屋書店で『不老長寿メソッド 死ぬまで若いは武器になる』を目にしたのでちらっと見てみたのだが、面白い項目があった。有機食材について書いてあったのだ。有機食材のほうがそうでないものより老化防止につながるデータはないと書かれていた。正確には、効果があるというデータとないというデータと両方あり、効果があるとは言い切れないということだった。だから個人の経済的事情等で選べばいいと。
ここを読んで、なるほど、と思った。完璧な本など存在しないのだ。結局、どの視点から書くかによる。
この世に同じものは2つとないというが、同じようなデータを扱っていても、それを見る視点によって受け止め方が変わってくる。
『生きがいダイエット』のサブタイトルは「哲学者が勧める、幸せに生きる食事法」となっている。医者でもなく、栄養士でもなく、老化研究者でもなく、哲学者が哲学者の視点で書いた本。
これは哲学であって、科学とは違う。もちろん、科学的なデータは尊重し、あらゆる部分で科学的な研究を参考にしている。
が、それだけではない。データでは測りしえない領域があるのだ。
有機野菜を食べる食べないが、長寿や健康にどこまで影響するかは僕もよくわからない。ただ、僕が有機食品を食べたほうがいいと思う理由は別のところにある。土壌にとってそのほうがいいから。地球環境にとってそのいほうがいいから。今では有機農業が気候変動対策になることは十分認められている。それどころか有機栽培に切り替えなければ、土地が痩せ、いずれ食料生産ができない土地になってしまうと。これは国連やイギリス政府の報告などでそう言われている。
科学的に証明された食事法や運動法でいくら長生きしたところで、地球が住めない場所になってしまえば元も子もない。気候変動によって台風が強力になり、それで命を落としたら元も子もない。
結局、医者や老化研究者というのはその専門分野の研究にしか目がいかないことが多い。環境などの視点が欠如していることがよくある。
さらに僕の場合は、環境学者でもない。哲学者なのだ。環境だけに興味があるのではない。いかに生きるか、いかに幸せになるかに興味がある。そして、幸福な人生を送るには幸せの三方よしが重要だと思っている。
自分よし
相手よし
世間よし
自分が幸せで、自分が直接関係のある周囲の人たちが幸せで、社会が幸せであること。
いくら自分が幸せでも家族が不幸だったら幸せだろうか。
生活習慣やメンタルを変えることで社会の状況に関係なく幸せになることはできる。
それでも社会の状態は個人の幸福に影響を及ぼす。
デンマークやフィンランドで幸福度の高い人が多くいるのは、社会制度が影響している。
やはり、社会を幸せにしていくことは個人の幸福度に影響するのだ。
幸せの人のほうがそうでない人より寿命が長いというデータはあるので、幸せになったほうが健康になるということは多くの人が納得することだろう。
ただ、哲学者はさらに深く探求する。
そもそもなぜ長生きしたいのだ。何のために寿命を延ばしたいのだ。
そうなのだ。何のために生きるのかという探求なしに、そもそも長寿研究自体に意味があるのか、と僕は思ってしまう。
かといって、哲学的になりすぎても問題だと思う。哲学ぐらいならまだましだが、宗教的な道徳観が入り込んでくると押しつけがましくなってくる。
科学的な事実だけ明記して、あとは読者の選択にゆだねるぐらいのスタンスのほうがいい。
だから僕はそうしている。哲学的な領域に踏み込んではいるが、選ぶのは読者個人だ。どこまで健康になりたいのか、どこまで幸せになりたいかもすべて自分次第で、それによって多様な食生活や運動の仕方がある。
ということで、類似本が溢れている昨今だが、この本は他のものとは違う。
ただ、まだ注文しないでね。まだ旧バージョンなので。20日以降、新バージョンになってから注文してください。よろしくお願いします。
『生きがいダイエット―哲学者が勧める、幸せに生きる食事法』
紙版
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4991064856
kindle版
https://www.amazon.co.jp/dp/B085MT914C
youtube
https://youtu.be/iCFqorLAvXw
★目次★
なぜ哲学者が食事法を開発したのか
健康法は世界で最も健康な人たちから学ぼう
世界一長寿なブルーゾーンとは
デンマークが幸福度ランキングで世界一に輝いた7つの理由
里山で暮らす自然派の人たち
幸せの三方よし
オーガニックからベジタリアンまで、世間よしの食生活
腸内細菌が喜ぶ食事とは
間違った発酵食品の摂り方していませんか?
市販の納豆がダメな三つの理由
サバ対サケ、スーパーフードはどっち?
サバ缶がダメな理由
孫にやさしい「まごわやさしい」の食べ方
糖質制限ダイエット対マクロビオティック
ローフード対マクロビオティック
スローフードと郷土料理
健康の90%の鍵を握っている究極の秘訣とは
ヒュッゲな食事法
★ルールをなくす
★七十%の食生活がものをいう
★ハレとケ
★ベジタリアンのご馳走
★ブルーゾーンのお酒の飲み方
★ヒュッゲな食事は相手よし
★バイオダイナミック料理と自然な調理法
生きがいダイエット・メニュー
★朝食
★昼食
★夕食
ブルーゾーンと北欧のヒュッゲな健康運動習慣
★家庭菜園の三つのメリット
★自転車に乗ると若返る三つの理由とは
★ウォーキングもブルーゾーンのライフスタイル
★幸福度世界一のフィンランド発祥のスポーツとは
★北欧のサウナと日本の温泉
健康法で迷った時に何が正しいかを見極めるモノサシとは
★第一回東京オリンピックを境に変わった日本
★自然派の人たちを見習おう
★森の民には森の菌を
健康オタクが病気になりやすい2つの理由
★過去の成功体験瞑想
★マインドフルネスとノルディック・ウォーキング
★日本人なら全員成功体験がある
★日々の思考も選べる
★思考は腸にも影響を与える
★出されたものは喜んで食べる
最大の認知症予防は考えること
★勉強することは世間よし
★考える習慣をつくる
★図書館はヒュッゲな場所
今までのまとめ
生きがいの見つけ方
★ブルーゾーンと生きがい
★生きがいと死生観
★死後の世界は存在するのか
★ブルーゾーンでは信仰を持っている人が多い
★死生観について勉強することも生きがいになる
★チベット仏教では死に方が重要
★史上最大の賭け
★幸せの三方よしを実践することは今後の生きがいになる
★自分よしの幸せにはポジティブ・シンキング
★相手よしの幸せは
★相手の話を聞く
★半聴半話(はんちょうはんわ)
★シェアリング
★コーチングは相手よしのコミュニケーション法
★世間よしの幸せは
★デンマークのような社会を目指そう
★中高年が一番決定権を持っている
★何もしないことで次の世代にチャンスを与える
★投資する
★世間よしの消費活動
★好きなことをする
★自己探求も生きがいになる
★第二の人生のミッションを見つける
★生きがいのある生き方をすることで健康になる
生きがいダイエットとは
納豆の作り方
酵素玄米の作り方
仲間を作ろう
『生きがいダイエット―哲学者が勧める、幸せに生きる食事法』
紙版
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4991064856
kindle版
https://www.amazon.co.jp/dp/B085MT914C
youtube
https://youtu.be/iCFqorLAvXw