いよいよ2009年もあと1日。


一昨日籾摺りが完了し、昨日最後の農作業として落ち葉堆肥作りをした。


伯宮幸明 ロハスピ・コラム-籾摺り機

籾摺り機



伯宮幸明 ロハスピ・コラム-精米

トーミでもみ殻を取り除き完了。



伯宮幸明 ロハスピ・コラム-トラックと落ち葉

いろいろ運ぶ物があったためにトラックを借りる。ついでに落ち葉集めもしてくる。自転車だと何往復もしなければならないが、こういうものがあると全然楽だ。


野菜くずや米ぬか、水を混ぜ、発酵の準備が整った。


これで今年の農作業も完了。



さて、今年はどんな年だっただろうか。


今年1年を振り返る前に、去年の振り返りで出てきた今年の予定を確認
してみよう。去年のロハスピ・コラムにこう書いている。

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来年はどうしたいかというと、引き続き農的暮らしを行い、農についての経験を積んでいくこと。田んぼなども一年目はその場その場試行錯誤でやってきたが、一通りのステップがわかったので、来年は、より計画的に、段取りを整えながら取り組みたいと思う。畑に関しても同じ事が言え、早速最初の段取りとして堆肥作りを始めた。


また、せっかく旧暦を買ったので、このカレンダーに基づいて生活していこうと思う。


サバイバル情報も引き続き発信していき、マニュアルも第二弾を書きたいと思っている。


さらに、栃木南部で地域のネットワークを築いていきたいと思っている。
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全文はこちら
http://ameblo.jp/column-takamiya/entry-10178783990.html



★農1・栃木の畑★

農のほうはどうなったかと言うと、栃木県下野市に50坪の畑が借りられ、有機農法で野菜作りをした。堆肥作り、苗作り、ゴールデンウィークの定植、夏場の草むしり、収穫など一通りの作業を行った。秋野菜も作り、冬を越して育てるたまねぎや麦も始めたので、1年を通しての農作業を経験した。種類もいろいろ。じゃがいも、大根、人参、水菜、ホウレンソウ、小松菜、チンゲン菜、キュウリ、トマト、ナス、ピーマン、キャベツ、レタス、ブロッコリー、ズッキーニ、トウモロコシ、大豆、小豆、白菜などいろいろ作った。全体的に昨年に比べてよくでき、一通りのプロセスに関わることができ、満足している。大豆や小豆などの豆類ができたのは自分の中では新たな自信になった。


反省点もいろいろある。埼玉との往復を繰り返し、夏の間毎日畑に通えない時期があり、青虫対策がおろそかになってしまったこと。結局キャベツとブロッコリーはそれでほぼ全滅。また、夏場の草むしりもおろそかになった時期があり、十分ではなかったこと。トマトの摘芯が間に合わず、茎が四方八方に伸びてしまったこと。キュウリの収穫が間に合わず巨大キュウリばかりできてしまったこと。やはり2か所で生活するというのは難しい。来年は栃木に完全に引っ越し、毎日畑に通えるようにしたいと思う。


多くのことをやろうとしてエネルギーが分散してしまったのは去年と同じで、この部分では進歩がなかった。やはり、計画の段階でそれを徹底することが重要だ。


作業が遅いというのは相変わらずで、特に紐で結んだりする時どうしても時間がかかってしまう。


ブロッコリーに関しては夏の失敗から学び、秋は早めに対策を講じ、きちんと育った。これはよかった。


すべてを一人でやったということも大きい。栽培のプロセスのすべてに自分が携わり、一人でもできるという自信につながった。


★農2・埼玉、自然農の田畑★

生活の場所も2か所、農地も2か所、農法も2つと、あらゆる点で2つをこなさなければならない1年だったが、もうひとつの農作業は丸ヶ崎自然農の会での田畑。


田んぼは去年と場所が変わりやりやすくなったこともあり、うまくいった。また、2年目だったので段取りがわかっていたこともある。収穫量も去年より多かった。イセヒカリを中心に育てたことも大きかったと思う。


畑のほうは栃木の畑の作業に追われ、こちらはほとんど手が行き届かなかった。意識の面でもあまり気を配らなかったことを反省している。放任状態が功を奏し、かえってうまく育った野菜もあるが。(笑)自然の力は侮れない。


稲作に関しては2年やってみて、ようやく一通りのプロセスが理解できた感じだ。畑に関してはまだまだ自然農のやり方が身に付いたわけではない。種をまいても芽が出てこなかったものや、芽が出てきても生長しなかったものもいろいろあり、雑草との調整が難しかった。


自然農は今年で一旦終了することにする。


★自然農と有機農法の違い★

一年間それぞれやってみて、個人的にやりやすいと思ったのは有機農法のほうだ。ひとつは、雑草がないぶん、野菜の生長がわかりやすいこと。芽がどのぐらいのタイミングで出てきてどう生長していくかの過程がわかりやすい。また草刈りもとにかく雑草を見つけたら直ちにむしっていくほうがわかりやすい。ある程度の背丈になってから雑草を刈るとなると、作物と混ざり刈りにくくなるのと、またどの雑草をどのタイミングで刈るかの見極めが難しくなる。そういう意味では自然農は決して放任主義ではなく、細かい観察が必要な高度な農法だと思う。


肥料をやるとこれだけ生長に差が出るのかということを思い知った一年でもあった。やるかやらないかでも差が出るし、肥料の種類や量によっても差が出る。EMは生長を促進させるし、鶏糞もそうだ。逆にやりすぎるとよくないこともわかった。


こういうことは実際にやってみないとわからない。知識としてただ肥料はいけないと思っているだけでは作物の本質はわからない。


僕のように50坪の規模ならば堆肥作りもそんなに大変ではないが、5反も6反もやるとなると肥料をどう確保するかが最大の問題となり、刈った雑草をその場に敷いて土壌を豊かにしていく自然農のほうがやりやすい部分もあるだろう。


また、害虫対策という面でも周りに雑草があったほうがいい。


もっともこれらはすべて畑に関してであって、田んぼはまた別だ。田んぼのほうは有機農法ではやったことがないので違いもよくわからない。夏の草刈りを手伝いに行った時は、草をその場に敷いていける自然農のほうがやりやすいと思った。


★来年は有機農法に集中する★

来年は栃木の畑に集中し、農法も有機農法に集中したいと思う。一番の理由は有機農法だろうが自然農だろうが、とにかくひとつに集中し、畑も一か所にしたほうがいろいろな意味で専念できていいと思うからだ。さらに今借りている畑では草を生やしてはいけないことになっているのでもともと自然農はできない。また、有機農法はやっている人が多いので周りの人に教えてもらいやすい。農作業のタイミングもほぼ一緒なので、その時期にそういう農家の畑を見に行けばやり方が観察できる。来年はできれば週に一回ぐらい誰かの所に習いに行きたい。


自然農に関してはしばらくはお休みするが、将来的に草を生やしてもいい畑が確保できたり、肥料自体が手に入らなくなった時には再度やってみたい。


★旧暦★

旧暦に関してはカレンダーを買ったものの、ほとんど使うことなく終わってしまった。反省している。


★サバイバル情報★

サバイバル術の情報発信に関してもいろいろ行った。まず、新しいメルマガを始めたこと。今年22回配信したことになる。約月に2回のペースということなので悪くなかったと思う。ロハスピコラムも頻繁に書き、持続可能なライフスタイルに関して多く扱えたと思う。


危機をチャンスに!「大恐慌を生き抜くサバイバル術」
http://archive.mag2.com/0000280562/index.html


『アネモネ』のエコビレッジ特集にも寄稿した。
http://www.anemone.net/product/1185


『大変動時代を生き抜く完全サバイバル・マニュアル』も昨年に引き続き多くの方に販売でき、第二弾も書きあげた。ただ、第二弾は一般向けの販売を行わず、「そうぞうの輪」ワークショップのテキストとして使用することにした。


『大変動時代を生き抜く完全サバイバル・マニュアル』
http://www.zenquest.net/index.php?survivalbook



★ワークショップの開催★

情報発信の一環としてワークショップも3回開いた。3月に大分県豊後大野市三重町で開催し、8月に栃木県宇都宮市で開催し、9月に東京都町田市で開催した。


大分で開催したワークショップがサバイバル・マニュアル第二弾『そうぞうの輪』の執筆に大きく役立ち、その後の「そうぞうの輪」ワークショップの発展につながった。地域を限定したワークショップという新しいスタイルもいろいろ勉強になった。ワークショップ主催者である三重町のTOFU(Tao Organic Family Union)はその後も行政と連携し、少しずつ活動を展開させている。


宇都宮での開催は、そうぞうの輪・栃木の立ち上げにつながり、とても意味のあるものとなった。町田での開催は都市部での開催ということと参加者の出身地域がそれぞれ別々だったこともあり、また違った形のワークショップになったが、それぞれの分野で確立している人が多く集まり、いい意味での情報交換になったと思う。


★エコビレッジ、トランジション・タウン、地域通貨★

情報発信するための情報収集も多く行った。特に今年の前半は、エコビレッジ国際会議やいのちの村ネットワークの交流会、チェンジ・ザ・ドリーム・シンポジウムなどに参加したり、鴨川を訪問し地域通貨安房マネーについて取材したりした。それらは単なる情報収集に留まらず、そうした分野で活躍する人たちとのネットワーク作りにもなり、とても収穫の多いものとなった。


★栃木においての相互扶助ネットワーク作り★

今年の目標のもうひとつに、地域レベルの相互扶助ネットワーク作りというものがあった。情報発信だけでなく、自分でもそういうものを立ち上げると。


前半はマニュアルの執筆等に追われほとんど動けず、動き出したのは6月からだが、最初は人脈作りから始めた。人と信頼関係を築くには時間がかかるもので、何回か会っていき、ようやく8月にワークショップの開催が実現した。9月になって、ワークショップ参加者の中から中心グループを作り、週一ペースでミーティングを持ちはじめた。やがてそうぞうの輪・栃木という名称も決まり、ホームページも完成した。

そうぞうの輪・栃木
http://sozonowa.net


★グループ・ワークとしてのプロセス★

人が複数集まると、考え方や性格の違いが表面化し、話がまとまらない場面も出てきた。そうした事態は想定していたにもかかわらず、そこにうまく対応できなかったところが反省点として残る。結局一人がグループから抜けることになったのだが。


それ自体は抜けた本人にとっても残りのメンバーにとってもおそらくよかったのだと思うが、話し合いのプロセスがみながきちんとお互いと向き合ってコミュニケーションを取ったわけではなかったので、心残りと言えば心残りだ。自分が描いていたグループ・ワークにはならなかった。ただ、それ自体を他のメンバーが望まなかったこともあるので、グループのコンセンサスとしては仕方のなかったことだと思う。改めて、リーダーシップの発揮の仕方とコンセンサスの取り方という部分でいろいろ考えさせられた体験だった。そのバランスをどう取ればいいのかがなかなか難しい。


もっとも、グループとしてまとまらなかったということ自体もひとつのプロセスとして起きたことなので、このプロセスから来年何か別のものが生まれてくる可能性は十分ある。なので、プロセスの是非も、すべては来年になってみなければわからない。


★活動自体は始まった★

一月開催のイベントも確定し、有機農家のインタビューも一軒が終わり、さらに来月取材できる場所が2軒確定している。活動自体は順調に進んでいる。


栃木の有機農家
http://sozonowa.net/index.php?%C6%CA%CC%DA%A4%CE%CD%AD%B5%A1%C7%C0%B2%C8


いろいろな意味で本格化するのは来年だ。


★結構いろいろやった1年だった★

ということで、何だかんだいいながら結構いろいろやった1年だった。予定していたことも暦以外はすべてできたので、自分としては○をつけたいと思う。いろいろ反省点はあるが、来年はそれらを踏まえ、今年始めたことを形にしていきたいと思う。


★2010年の抱負★

まずはそうぞうの輪・栃木の活動を発展させてゆくこと。そのためにも、栃木県に完全に引っ越してくること。そうなれば、いろいろなことがやりやすくなる。自分の畑に他の人を呼び、畑の共同作業を通したグループ・ワークのようなこともやりたいと思っている。ホリスティック・コーチングやライフ・リフレクションのセッションにももう少し専念したいと思う。


ホリスティック・コーチングやライフ・リフレクション・ワーク
http://www.zenquest.net/index.php?go=cwRy3F