社交的精神というものも、ゲーテ的生き方の伝統である。それぞれの分野でサロンを創り、文化的洗練というものをお互いに磨き合ってゆくことは大切である。
その意味で、様々な社交クラブに積極的に出席してゆくということは、人生の幅を創る上で極めて大切なのである。
後に慶應山脈といわれる一大人脈を創った福澤諭吉の精神であっても、その中には社交的な所が強くあり、様々な文化風土というものを創っていっているのである。
このように、福澤諭吉の生き方や思想の中には社交的精神というものがかなり入っており、日本国を中心に、隠れた上流社会を世界中に創っているのである。
また、同様に、ゲーテ精神の中にも社交的精神というものがかなり入っており、西洋社会において、文学サロンを創る伝統というものがあるのである。
故に、近代以降の日本においては、その底流を流れる神道精神に加えて、この福澤諭吉精神がより大きな影響を与えているという観方も出来るのである。
この近現代の日本には、伝統的な古来からの神道精神、仏教精神をベースにしながらも、世界的普遍性を有する福澤諭吉精神が強力に流れているのである。
故に、もっとこの福澤諭吉精神を大切にしてゆくことで、この日本に、さらに社交精神を確固たる文化風土として創り、新時代に向けてさらに発展させていっていただきたいと憶う次第である。
by 天川貴之
(JDR総合研究所・代表)