ボラティウス5 | コラム・インテリジェンス

コラム・インテリジェンス

透き通るような…心が…ほしい

気象庁とかメディアが

梅雨入り、梅雨明けなどと

偉そうに喧伝するまでもなく、

 

我々は我々独自の感性で、

すでに梅雨を感じ取っているような

気もしないでもないのです。

 

気象庁とメディアの梅雨入り、梅雨明けは、

我々にとっての「なにをいまさら」状況で

あるようにも思われなくもないのです。

 

「金銭が、一人のもとに集められれば、他の人たちを欠乏させます。」

(「哲学のなぐさめ」ボエティウス/京都大学学術出版会)

 

富豪とは、醜悪なる「ひとりじめ」で、

超自己中心的な精神をもつ人々の総称

 

とでもいうことでしょうか。

 

「富は手渡されたら、置き去りにした人たちを必ず貧しくします。」

(「哲学のなぐさめ」ボエティウス/京都大学学術出版会)

 

一人が富めれば、アタリマエに、

別の人を貧しくする。

 

このアタリマエの倫理を

無視した金の亡者が富裕と称され、

 

彼らはさらに富豪となることを欲し、

さらに他の人を貧しくさせようと

しているのかも知れません。

 

「富は他の人の窮乏なしにはやってこない。」

(「哲学のなぐさめ」ボエティウス/京都大学学術出版会)

 

他者を苦しめてまで

おカネを欲しがる人々の

本性はどこにあるのでしょうか。

 

性善説と性悪説で解釈してしまえば、

彼らはアタリマエに生まれつき性悪な

人々といえるのかも知れません。

 

おカネは必要なときに

必要な分だけあれば十分と考えるのが、

「足るを知る」の基本でもあるようです。

 

「金品の富によって取得する宝石や装飾品ほど、最低で醜い美はない。」

(「哲学のなぐさめ」ボエティウス/京都大学学術出版会)

 

金品が人間の強欲によって

得られるものであるのなら、

 

強欲で手に入れた宝飾品などは、

醜悪の権化の象徴とでもいわれるのかも知れません。

 

「田舎の景色を美しいとは思いませんか?空と海、星々に月に太陽に、我々は驚嘆の美を感じます。これこそ、自然が生み出した本当の美、我々が自然と共有できる最高美であるのです。」

(「哲学のなぐさめ」ボエティウス/京都大学学術出版会)

 

自然の美は、善なる美、最高美。

金品・宝飾品は悪の華、

とでもいうことなのでしょうか。