アレクサンドリア 6 | コラム・インテリジェンス

コラム・インテリジェンス

透き通るような…心が…ほしい

 ロシアが侵略・戦争

 コロナが第七波でもノーマスク、

 芸人投資トラブルに天候不順、

 食糧危機が叫ばれる中、

 政治家は相変わらずおバカに

 教団との相互依存から抜け出せない。

 

 こんな世界に、そこにもここにも、

 マトモな人たちがアタリマエに

 存在してくれているらしいだけでも有難い、

 と心底、感じているのは、

 僕だけでもないようにも思われます。

 

「冬のある日、翌年の春に東征に発つと決めていたアレクサンドロスは、出陣の挨拶に旧師の許を訪れていた。

 五十歳に達していたアリストテレスは、今ではマケドニアの王になっているアレクサンドロスの、少年時代の教師であったのだ。」

(「ギリシア人の物語Ⅲ新しき力『アレクサンダー大王』」塩野七生)

 

 ココでも再三、

 記させて頂いてきましたが、

 世界に王と呼ばれる人は

 数多く存在していたけれど、

 大王と呼ばれたのは

 アレクサンドロス大王

 ただ一人であるかと思われます。

 

 そしてこれもココで再三、

 記してまいりましたが、

 大王の、そのゆえんが、

 その理由の一つは、

 少年時代の家庭教師が

 なんとアリストテレス

 その人であったというが

 これまたアレクサンドロス大王の

 すごいところでもあったようにも

 思われなくもないのです。

 

「アリストテレスの誤算」

https://ameblo.jp/column-antithesis/entry-12534120094.html

 

 ソクラテスが好き、

 という人もいれば、

 プラトンが好き、

 という人もいて、

 アリストテレス好き

 という人もいるようです。

 

「哲学者は、かつての愛弟子が、これだけは少年の頃と少しも変わらない情熱で話す遠征の計画を、聴き終わった後で初めて言った。

『これまでギリシアでは誰一人考えなかった壮大な計画であることは、よくわかった。だが、数年にしろ先に延ばすのも、悪い選択ではないと思う。その間に、経験も積めるし、慎重に対処する利点も学ぶであろうから。』

 21歳の若き王は、微笑しながら答えた。

『おっしゃるとおりでしょう。年齢を重ねれば経験も増すだろうし、慎重さも身についてくるでしょう。しかし、若いからこそ充分にある、瞬時に対応する能力は衰えてきます。』」

(「ギリシア人の物語Ⅲ新しき力『アレクサンダー大王』」塩野七生)

 

 さすがに、

 たいへん哲学的な

 対話であるかとも思われます。

 

 若いということと

 そうでないということの

 相反する利点と弱点、

 

 相反する作用反作用の

 比較対象と選択決断、

 どちらも人生において、

 重要な分岐点でなくとも、

 迫られる思考能力と

 行動力であると考えます。

 

「後世からは『大王』の尊称つきで呼ばれることになるアレクサンドロスは、紀元前356年7月、マケドニアの首都ペラで生まれた。」

(「ギリシア人の物語Ⅲ新しき力『アレクサンダー大王』」塩野七生)