ホモ・デウス44 | コラム・インテリジェンス

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透き通るような…心が…ほしい

 冬の季節

 心も体も冬の季節に突入します。

 年末年始には身体を休めるように

 ハロウィンからクリスマス休暇、正月休みと

 心身の休業期間を設けているのかも知れません。

 

 そんな中、

 寒さに負けず頑張ってください

  の御手紙が届くのはたいへんうれしいことです。

 

 誰かに手紙を書いたり、

 誰かから手紙を頂いたり、

 

 年賀状などという形式に囚われず、

 思いついた時に、心のおもむくままに、

 誰かに手紙を書いてみたいという気分にさせられます。

 

 閑話休題。

 

「テクノ人間至上主義者が思いつくような認知革命は、私たちが注意を払ったり夢を見たり疑ったりすることがほとんどできない人間を生み出す恐れがある。」

 (「ホモ・デウス」ユヴァル・ノア・ハラリ)

 

 歩きスマホで御婆さんにぶつかり、

 大けがをさせてしまい、その後その御婆さんは、

 残りの人生を寝たきりで過ごさなくてはならなくなってしまった。

 

 ながら運転のダンプ運転手は、

 スマホゲームに夢中で、

 渋滞している車列の交尾の軽自動車4台に突進してしまった。

 被害者の中には妊婦も幼児もいて、

 彼は彼女たちの人生をも破壊しまくってしまった。

 

 このような加害者たちに

 極刑を望むのは僕だけであるのかも知れません。

 

 が、加害者たちの過失は、

 それくらいに人間としても罪深いものであるような気もしないでもないのです。

 

「私たちは何百万年にもわたって、能力を強化されたチンパンジーだった。

 だが将来は、特大のアリにされる可能性が高い。」

 (「ホモ・デウス」ユヴァル・ノア・ハラリ)

 

 哲学なきテクノロジーの進化は、

 原爆という未曽有の破壊兵器を生み出し、

 哲学なきテクノロジーの進化は、

 人間を巨大なアリにしてしまうのかも知れません。

 

 スマホでアニメ・マンガ・ゲームに興じる男は、

 チンパンジー以下アリ未満の生物にすぎない

 となってしまうような気もしないでもないのです。

 

「一方、テクノロジーの進歩には、それとはかけ離れた狙いがある。

 テクノロジーの進歩は、私たちの内なる声に耳を傾けたがらない。」

 (「ホモ・デウス」ユヴァル・ノア・ハラリ)

 

 今現在もうすでに、

 自分の内なる声に耳を傾けようとする人は少なく、

 ましてや他者の心の声になど、何の興味も示せぬ人々が増殖し始めているようにもおもわれます。

 

「それでは私たちが、私たちの内なる声に耳を傾け、本当の自己などというものを見出していくのは、どのような仕方でおこなっていけばいいのか?

 哲学は、どの声を黙らせ、どの声のボリュームを上げれば良いのかを示してくれる。」

 (「ホモ・デウス」ユヴァル・ノア・ハラリ)