ゼノン 17 | コラム・インテリジェンス

コラム・インテリジェンス

透き通るような…心が…ほしい

「ゼノンとクレアンテスは、それぞれ異なったことを言っているが、摂理が単一であるという点では一致している。

 すなわち、クレアンテスは精神、あるいは魂、アイテール(原初神、天空神)と言うこともあるが、多くの場合には合理性が神であると主張する。

 彼の師であるゼノンは、自然本性すなわち神の法と摂理、あるいはアイテールと理性が神であると言うこともあるが、これらがすべてのものの根源なのである。」

───(「クレアンテス」ミヌキウス・フェリクス)───

(「ゼノン/初期ストア派断片集」京都大学学術出版会)

 

寄付・献金をしなければならない神などはいない。

礼拝堂とか教会に通わなければ存在しないような神もいない

ということなのかも知れません。

 

摂理・論理・理性・合理性・正義こそが神であり真理である。

 

なので僕は「令和スネッサンス(復興))」

すべての知の原典である古代ギリシャ、古代ローマの叡智を

令和を期に復興させたほうが無難なのではないのかなとも

思われなくもないのです。

 

「ゼノンその他ストア派の大多数が、アイテール(原子神・天空神・真理論理摂理)が最高神であり、アイテールは精神を備え、この精神によって万物が支配されていると考えた。」

───(「アカデミカ前書」キケロ)───

(「ゼノン/初期ストア派断片集」京都大学学術出版会)

 

アイテールは、ゼウスでもガイアでも

アポロンでもアフロディティでも構わない。

 

天空の真理摂理論理を備え、そこに理性と知性と品性が生まれ、

徳性と慈愛、敬虔と聖性を持ち得る正義が行われるのなら、

 

アイテールがポニーテールでも、ゼウスがシリウスでも構わない

のかも知れません。

 

「ストア派のゼノンは、『宇宙の知性を神というのだ』と言った。」

───(「学説史」アエティオス)───

(「ゼノン/初期ストア派断片集」京都大学学術出版会)

 

宇宙の知性が神であるのなら、己の知性が足らぬ時、

己の理性が足らぬ時、己を戒める者こそ神であって欲しいのです

 

そして神は、己が畏れる者、己が畏怖し敬い、

己の身を捧げても悔いのない存在であって欲しいのです。

 

なので神はそれぞれにあっていい。

僕の神はゼウスでありアポロンでありアフロディティであり、

セレネでありアテネでもあるようです。

 

「あなたがたの知性も、ロゴスすなわち言葉ないし理性が万物の制作者であるという意見で一致しているのではないか?

 というのも、ゼノンが、このロゴスを、すべてを整然と形作った製作者と規定し、また運命とも、神とも、ユピテルの精神とも、万物の必然とも名付けられると規定しているからに他ならないからなのである。」

───(「弁明」テルトゥリアヌス)───

(「ゼノン/初期ストア派断片集」京都大学学術出版会)

 

御存じユピテルは、古代ギリシャ神ゼウスの古代ローマ神名。

 

言葉は理性であり万物の制作者。

新約聖書の「はじめに言葉ありき」も明らかに、

ゼノン、ディオゲネス等のパクリであるようにも

思われなくもないのです。

 

「ゼノンは、自然本性摂理すなわち神、すなわちアイテール(原初神・天空神)、ゼウス等を神々の法則、あるいは理性そのものがすべてのものの根源であり神そのものであると考えた。」

───(「オクタウィウス」ミヌキウス・フェリクス)───

(「ゼノン/初期ストア派断片集」京都大学学術出版会)

 

「ゼノンは、自然本性的、摂理の法則そのものが神であると考え、これが正しいことを命じ、その反対のことを禁止する神の力であると考えた。」

───(「神々の本性について」キケロ)───

(「ゼノン/初期ストア派断片集」京都大学学術出版会)