保険屋のアドバイスに従い、正式な診断が出るまで作れずにいた最初の市立病院の入院の証明書が昨日出来上がったので取りに行く。


相変わらず、田舎の市立とて混んでいる。僕は書類を受け取るだけなので、真っ直ぐ3番窓口へ向かい名前と要件を伝えて書類を受け取る。代金は5500円…。とりあえずクレジットカードで支払う。


その横、と言うか再診予約の窓口で高齢の男性が喚き出す。

「昨日は具合悪くて来れんかったんだって。今日動けるから来たんだよ?」。

僕の場合は市立より医大でよく見ると思っている光景。要は予約日に何かの事情で来れないから今日来たのに、時間通りに診てもらえない事を愚痴っているのだ。


今日見た男性はまだコレでも大人しい方だ。

母が生前に胃癌で医大に入院し、僕が休日に必要な物を届けたりする際によく見たのが、いい年した中年男性が「昨日来れないから今日来たんだろ」とか「先週は忙しかったから今週来たんだろ!(予約を)開けとけよ」と怒鳴る連中だ。見てない範囲で、もしかしたらもっと若い人や女性も同じ事を言っているのかもしれないが、本当に大事な用事で来れないなら、一言電話するなりして調整してもらうとかもしないで、堂々と翌日や翌週に来てそれでも自分の予約は取れていて最速で診てもらえると思っているらしい。


病院も病院で、あちらの都合で僕たち患者を振り回す事はある。市立を退院後に医大へ転院するまでの自宅療養中、いよいよ明日入院という時に急に電話が来て今日入院しろと言って来たり。その時は大腸の腫瘍があり、痛みで自宅内でトイレに行くのもキツイ状況で、父に有給を取ってもらい翌日の予定日に入院に向かうはずだった。なので、そんな勝手に予定を変えられても困る。自分で運転出来ないし、病院が迎えに来てくれるはずもないのに。

次に病院に振り回されたのは、過去にこの日記でも何度か書いているが退院を急がされた上に、化学療法開始のタイミングは逆に1週間遅らされた事だ。何度も書いてるので詳細は省くが、退院も父に迎えに来て貰わないと遠方から来ているが故に帰れないし、化学療法は自分で運転して行くにしても1週間開始をずらした事で手遅れになる可能性も無いとは言えない。


クレーマーな患者も問題だが、病院側がクレームを入れたくなる対応をする事があるのも身を持って体験している。

どっちもどっちで、本当にどうにかならないものか…。


そう言えば、先日から行っているデータ整理だが結局はメーカーへの返金対応のメールを送ることにした。あの後も正しくデータを焼けないばかりか、確認の為にディスクを読み込ませようとした所、機械側が動作不良を起こした。ディスクが中途半端に焼かれているせいで、機械が読み込もうとするも出来ずに混乱したのだろう。

事態が悪化する一方なので、返金を求める。

メーカーはログの開示を求めてくるので、指示通りに操作する。その上で、こちらが何度も書き込みに失敗し、最後には機械の動作不良まで陥った旨を詳細に書いて送った。

返信が来るのはまた後日だろう。果たして応じてくれるかどうか。

だんまりを決め込む可能性が高い。あるいは返金しない代わりに、ネット通販で使える半端な額のポイントを送って来る可能性もある。

さて、どう出るか。


昼頃には注文してあったサマーニット帽が届いた。




やはり、昨日のうちには届かず木曜日の今日届いた。

ヤマト運輸からの電話はまだ無いが、まあ良い。


大腸の腫瘍で医大に最初に手術入院した際に、大腸癌の恐れがある事と術後は当分の間、入浴が出来ない事からそれまではかなり短めのオールバックの髪型だったが、全部剃ってスキンヘッドで挑んだ。電動シェーバー一つで維持出来るし、風呂に入れずとも拭いて綺麗にするのが楽だからだ。

ましてや、癌なら抗がん剤の治療で髪が抜けるだろうから、いっそ今のうちに慣れておこうと考えての事だった。


結果的に癌は癌だが、ある意味でもっと厄介なモノに当たってしまったが…。


それ以来、バリカンでかなり短いほぼスポーツ刈りか坊主な状態を維持している。

またスキンヘッドにしたい気もしないでも無いが、父が気にするので短い髪の状態にだけしている。

髪は無きゃ無いで涼しいし、洗いやすい。

勿論、僕が男性で髪型にこだわりがある訳では無いからこんな風に思えるだけなのだが。


と言う事で、短い髪にしたついでに、今まで気にして来なかったオシャレもしたい気がした。

高い服は買えないし、すっかりイメチェン状態の僕を街で同僚が見た時に、いっそ僕と認識してくれない方が過ごしやすいので、今までの僕らしく無い格好を…と思いメンズのサマーニット帽を選んだ。


本当なら、コレに薄い水色かグレーの色眼鏡も合わせたい。僕は日頃、近眼と乱視で眼鏡を掛けているし、運転やウォーキング用に度の入ったサングラスも持っているが、免疫力が落ち外出時のマスクが欠かせず、ニット帽を被った上からサングラスでは完全に変質者だ。


だから、薄い色眼鏡が丁度いいと思う。普段の眼鏡は逆に合わない。

とりあえず、眼鏡の注文はもう少しお金の事が落ち着いてからにしようと思う。


昼下がり、メールボックスにメールが来る。

返金の話にしては対応が早いと思ったら、某模型メーカーから今月末にプラモデルを発送出来ると言う通知だった。


去年の夏頃、まだ自分が病気とは思わず普通に働いていた頃。とあるプラモデルが再販すると言うので予約していたのだ。

あの頃は、届く頃には病気で無収入の療養生活になるなんて考え付きもしなかった。


おまけに着払いにしてあった。今更キャンセルも支払い方法の変更も出来ない。

値段はざっくり18,000円程。収入があれば些細な贅沢だが、今となっては痛い出費だ。


繰り返すが、病気するなど分かるわけないから予約した。

予約というものはそう言うモノだ。先の事など分からないのに、行けるとか買えると思いついやってしまう。

ある意味では最初に書いた病院の予約も似たようなものかも知れない。予約した段階では大丈夫だと思うが、いざ当日に別の予定が出来たり、逆に向こうの都合で勝手にズラされたり。


まあ、予約日に病院に来なくて連絡もしない人間は論外だが。


とりあえず、お金は用意しておく。具体的に何日に来るとまでは書いてないので、いつ来ても良いようにしておく。

プラモデル、作っても良いが置く場所がもう無い。和室に寝泊まりさせて貰っているのだから。

売っても良いが、どの程度回収出来るか。


一応は欲しくて予約したものだし、正直迷ってはいる。

来てから判断するしか無い。