ようやく保険証が来た。

病気になり仕事を辞め、任意継続に変えてからようやく。


限度額の申請書類は前の職場で貰っていたので、保険証の番号等書いて郵便局へ持って行く。


コンビニで保険料の振込も行う。

薬局へ行き、ペットボトルの水を三本買う。入院中はコレを飲んで飲み干したら、病院のデイルームで水を汲む。退院時には全部処分して荷物を軽くする。


ついでに銀行へ行き、千円札を100円玉に両替する。病院のコインランドリーで使うのに100円玉を切らすといけない。


今回の入院はCVポートの手術と初めての化学療法になるので、日程もハッキリしているから前回程の荷物はいらない。

前回はいつ退院出来るか未定の為、無駄に多く持って行ってしまった。


最低限の衣類と必要な物をバッグに詰め込む。前回使わずに残った消毒用ウェットティッシュや綿棒もまだまだ十分な量がある。余計な物を買い足さずに済みそうだ。


iPad Air4へダウンロードする動画は明日入れる。

ネットフリックス等、幾つかの動画配信サービスへ加入していて、自分が支払い能力を無くすまでは利用していたい。


ネトフリはダウンロードしてから、視聴していなくても暫く動画が残り続けるから良いが、僕が1番使っているU-NEXTは料金が他より高いにも関わらず、動画保存期間が3日間しかない。視聴していなくても、落とした後に3日後にすぐ消える。

普段はなんて事は無いが、Wi-Fiの無い病院への入院にはかなり厳しい仕様だ。


そう、何度か書いて来たが、医大にはWi-Fiが無い。より田舎で小規模の市立にはあるのに。




ポケットWi-Fiの一つであるリチャージWi-Fiの残りのギガ数を確認する。20ギガ程残っている。前回の入院中に、あらかじめギガを買い足して置いたので残りを使い果たすと自動的に100ギガがチャージされる。


コレは必須だ。


24時間ネットサーフィンや動画視聴は流石にキツいが、入院前にダウンロードした動画を見尽くしてしまって、新たに入れるには十分だ。

SNSの確認や日記として付けているブログの更新にも不可欠である。


お金はそれ程持って行く必要は無い。

ATMがあるし、医大にはローソンがある。ちょうど頂き物のローソン用のQUOカードがあるので、不足があればコレで何か買えば良い。

少なくともコインランドリー用の洗剤は買う必要がある。


洗剤と言えば、少々滑稽なCMでお馴染みのボールドのジェルボールは入院のお供に欠かせないと前回の入院で痛感した。

ブニョブニョの奇妙なボールを一個洗濯機に入れるだけで、洗剤と柔軟剤が出来て良い香りが付く。


医大のローソンで買えるが、やはり人気なのか他の洗剤を差し置いて売切れている場合がある。

入院したら確保しておこう。急ぐ必要は無いから、着替えのストック的にも3日以内に買えればいい。

事前に買っておけば確実だが、入院中に病室から出て運動する口実になるし、散歩は暇潰しになる。


何より、好きな食べ物や飲み物を買うわけでは無いにしても、あのローソンの存在が唯一病院の中で生活感や日常を思い出させてくれる。


意味も無く行くよりは、ちゃんと買い物で行きたい。店側にも迷惑になるし。


そう言った事で、入院中に出掛ける口実も作っておく。


準備は済んだ。入院は明後日。


正直、憂鬱だ。

たった一週間ちょっとの入院とは言え、家で過ごすのとは訳が違う。


せめて、お金持ちなら個室を利用するのだが、現実はそうも行かない。4人部屋でコロナ以降はカーテンを閉めっぱなしで、何週間入院しようとも一言も話さず生活音だけが響き渡る中で、同室者達と24時間共にする。


病気した以上はわがままを言っていられないが、キツい物はキツい。


明日は、入院前最後のドライブと出来れば簡単に外食をしたいと思う。