肖像シリーズ デュバリー夫人編(3)
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  これもドルーエによるもの。

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 デュ・バリーさんのパーソナルデザイン

(なな) でゅばりーさんは、フェミニンでもある?

(まも) 排除することもないんだけど、

     言行録からうかがわれる持ち味に、フェミニン要素を取り上げる理由がないの。

     だから、単にロマンスタイプとして扱うことにします。


 
 実は人気者だったデュ・バリー夫人

(なな) でゅばりー夫人は、嫌われていたの

(まも) と言ったけれども、実は、そうでもない

(なな) どっち!

(まも) 彼女の属性は嫌われる要因になっても、彼女が嫌われていたわけじゃない。

(なな) ハア?

(まも) 人柄が良かったことは、割とよく伝えられているの。

(なな) へっ。じゃあ、嫌われ者のレッテルはどこから来ているの。

(まも) 例えば。彼女がお勤めをしていた時、よく男性に言い寄られた。

     だから、その親御さんとか、パートナーには、嫌われた。

     恋の鞘当がもとで、勤め先を幾つか首になっている。


(なな) モテるのも大変だ。でも男の人達との付き合いは、増えていくんだよね。

(まも) デュ・バリー子爵に出会って以降は、特に。

(なな) それで社交術を習えたんでしょ。

(まも) 上流社会で通用する社交術をものにできたのだから、頭の出来は良かった。


 頭がいい、悪い?

(まも) 夫人は、享楽にしか関心がないタイプだった、と言われているけれど。

(なな) 見下されてる感じ?

(まも) でも、貧しい私生児から、公妾に登りつめ、宮廷という魔窟でホステスを務めたのよ。

     王の死後も、失脚せず、豊かな生活を維持できた。

     すこぶるつきの頭がないと、絶対無理だって。


(なな) じゃあ、なんで、おばかさんみたいに、言われるの。

(まも) 3っつ。一つは、前主ポンパドゥール夫人との比較で。でもポンパドゥール夫人は政治家。

     キャリアウーマンと主婦を比べるみたいなもので、ナンセンスよ。


(なな) もう一つは?

(まも) どんなに頭を使っていても、頭脳派とか、優等生に見える外見じゃない。

(なな) もう一つは?

(まも) その見かけを、貴族社会で生き延びるために、利用したから。



 ロマンスの生き残り戦略1

(まも) ①平民の②私生児で、③数多の男性遍歴を持つ娘が、国王の傍らに居座り始めたら。

     宮廷人の反発は必至。国王は、老い先短い。娘の出方はどうすべき?


(なな) 大変そう。

(まも) 公妾というカードには、莫大な富と権力、熾烈な政治的闘争がつきもの。

     対抗馬は常にいる。時には死人だって出るし、実際、形式上の夫は変死している。

     公妾の座争奪戦は、薄氷を踏む思いでなされたことでしょう。


(なな) きびしー

(まも) 肝は、王の心をがっちりとつかむこと。

     60歳手前のルイ15世には、リクツも道理も無意味。女性を選ぶにあたって、

     生れも育ちも意に介さなかった。ある意味、パーフェクトにフェアな審判。


(なな) 勝ったんだ。

(まも) 王の心を射止めて。

(なな) それだけ?

(まも) 一夜妻ではなく、公妾になった。

(なな) お妾さんでしょ。そんなに立場強い?

(まも) 強い。事実上、王と同等か、ときにはそれ以上。

     力の由来は王権にあるけれど、王の心を支配できれば実際無敵だもの。


(なな) へえええ?

(まも) この時代、王あってこそのフランスという感覚が支配的。

     王への忠義以上の価値は、存在しない。

     そして、<公妾>制度は、一般道徳より王の意志が優位することの証。

     挙式後は、並みの宮廷人なら、素直に彼女にかしずいたはずよ。


(なな) ちゅー、ぎ。かあ。

(まも) 王妃は前年に死亡している。マリ=ジャンヌは、事実上のベルサイユの女主となった。

(なな) 公妾って、そんなに偉いんだ

(まも) 偉い。挙式するし、事実婚の妻と考えた方が実際に近い。

     それも、政略ではなく、愛による結びつきだから、また別格の強みがある。

     その意味で、フランス王の公妾とは、ヨーロッパ全女性中の最高位といってもいい。



 ロマンスの生き残り戦略2

(まも) 王侯貴族の中にあって、軽蔑される属性を帯び、孤立した存在でいながら、

     デュ・バリー夫人は、にこやかに、感じよく振舞ることができた。

     彼女の出自で、態度が卑屈にならず、傲慢にもならないでいられるのは、凄い精神力だわ。


(なな) 卑屈だとバカにされそうだし、強く出たら、後でいじめかえされそう。

(まも) そう。小細工は通じない。彼女は、自分の持ち味で、勝負した。

     権力を持つ男が本能的に求めるおおらかな官能性を、恥じずに魅力として、

     時代のファッションにマッチする顔と体を活かして、宮廷生活になじんだ。

     話術も巧みで、社交に強い。そもそも人好きのする人なのね。

     美的感覚が鋭く、芸術を見る目があり、パトロン活動も上々の出来栄え。

     享楽的性質は、孤独を生き抜く術であり、宮廷を盛り立てるために必須の性質だった。

     どこまでもソフトに甘やかに、ほがらかに。陰口も非難も、馬耳東風ケセラセラ。

(なな) 持ち味が活かせる場ではあったんだね、ベルサイユは。


 神様が邪魔をする

(なな) じゃあ、ロマンスタイプが魅力を発揮するのに妨げは何もなかったんだね。

(まも) そんなことない。何といっても、最大の敵は、神。汝姦淫するなかれ。

(なな) 神様に嫌われていたのか。

(まも) 神に背いて笑っていられる女性だけに、女性の最高位である公妾が務まる。

     キリスト教世界、最強の女性だわ。神経が図太い。


(なな) 地母神の神経か。


 次回予告 挨拶バトル

(なな) 見かけによらず、強い人だったんだね、でゅばりー夫人は。

(まも) 並みの女性なら、神経が参っているわね、神罰を恐れるあまり。

     彼女は、自分に不都合なルールをスルーして、自分の持ち味をとことん活かした。

     市井の道徳を逃れ、紳士たちを籠絡し、神の視線もかわして、栄達を遂げた彼女に、

     手強い敵が現れます。


(なな) どうなるの?

(まも) 亭主の娘達・孫嫁とバトルする。

(なな) ああ、嫌われやすい間柄かも。

(まも) そうねえ。基本、戦わずして勝つ人なんだけれど、これはガチになっちゃった。


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