[2007.07.20 EP-01]


母さん…ボクのあの麦わら帽子、どうしたでしょうね?…あの朝余裕を持って、ホテルのロビーに集合したにもかかわらず、バスが出る間際に急いで部屋のカギをフロントに預け、そのままロビーのテーブルに置き忘れてしまった麦わら帽子…もしかしたら、これもアラーの思し召しなのでしょうか?


「Mama~♪ Do you remember~♪」

(映画『人間の証明』より)


結局この日の昼過ぎにホテルに戻った際に、フロントの方にお尋ねしても、遺失物の届け出はなし。そう、ここは日本ではないのです。いや、日本だって届けてくれる人もいれば、そうでない人も。


さて、時間を戻しましょう。急いで観光バスに飛び乗った私は、すぐに麦わら帽子を忘れたことに気付きましたが、ここ数日の経験上、自分には日焼け止めの重ね塗りとサングラスだけで、日射し対策は十分だと判断したので、「まぁ、ホテルに戻った時にでも…」と、それほど気に留めませんでした(ゴメンね、麦わら帽子よ…)。


そして、この日最初に訪れたのが「ハトシェプスト女王葬祭殿」。



ハトシェプストは、古代エジプト歴代のファラオの中でも、唯一人の女性ファラオで有名です。ただ一部の女性達が、それに対してあまりにもこだわり、盛り上がり過ぎていたのには、多少の違和感を覚えました。(もっと自然体でいいのに…)


ところで、2007.06.23の「ウィリスの勇姿に魅せられて…」でも書きましたが、この旅の十年前、この葬祭殿の前で、痛ましい観光客襲撃事件(=ルクソール事件)が起きました。観光客がエジプト国内で支払う外貨が、エジプト経済の重要な一部を占めていることから、その観光客を襲い、恐怖と混乱によって観光客数を減らすことで、政府転覆を謀る集団の仕業でした。この事件では、弟が添乗員だった頃に知り合った添乗員も命を落としており、弟と私の間ではあまり口にされなくなりました。


門から葬祭殿までは、電動のカートバスで移動しました。私は同乗したUさんやSさんと談笑しながらも、「この辺りで、たくさんの人が銃弾に倒れたんだな。」と考えていました。そして心の中で合掌しました。


冒頭恒例の現地添乗員Dさんの説明は、葬祭殿前の大きな階段を登った先の、葬祭殿の内部で行われました。この辺りの壁画にはまだ多少色が残っており、当時の様子を想像しやすかったです。








それにしても強い日射し―。日本で見る太陽の2~3倍はあるように感じます。



この葬祭殿からの眺めは、ダハシュールの赤のピラミッド同様に良かったですが、見渡せばやはり砂漠、砂漠。



そしてふと、葬祭殿の背中に目をやると、アメリカ西部劇にでも出てきそうなデザイン(?)の断崖絶壁。とても画になります。



集合場所では、すでにUさんが先着し、現地添乗員:Dさんと話していました。Uさん曰く、


「現地の人がお金をねだろうとついてくるが、ついて来られても困る。」


とのこと。そう言えばUさん、昨日も現地の人に、


「バクシーシ(ほどこし)をくれ。」


とねだられ、


「私も貧しいから、逆にバクシーシをくれ。」


と言い返したらしいですが、それも違うと思います。少なくとも私達は楽しむためにこの国を訪れているのであって、本当なら生きていくうえでは必要ないことなのです。そういった贅沢な旅行をしている私達が、現地で日々の生活に困っている人達に対して、「バクシーシをくれ」などと軽々しく口にすることは、たいへん失礼だと思います。


ただ「バクシーシ」などもらわなくても暮らしていける現地の人が「バクシーシ」を求める場合は、もちろん論外です。地獄の閻魔さんにチクっちゃいましょう(笑)。


さてさてお次は、出国前にH先輩が「いいナァ…行ってみたいナァ…」と言っていた「王家の谷」。そう、あのツタンカーメン(正しくは『トゥトアンクアメン』と発音するらしい)のお墓もここにあるのです!


(つづく・・・)


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