2012年に受講した、こちらの続きです。

【色彩認定講師への道(9)】
http://ameblo.jp/coloroza/entry-12283916790.html


色彩検定協会(旧A・F・T)主催である、


●色彩講師養成講座の第7回(全12回)


の講師は、家田律(いえだおさむ)先生で、クリエイティブ・ディレクターの方でした。


この回で学ぶことは「ブランディングデザインにおける色彩」で、個人発表は「私の好きなブランド」あるいは「私の考えるブランド」についてでしたが、


●ブランド=メーカー名


だと、単純に思っている方々がまだまだ多く、私自身がそれを打破する意味でも、


「音楽について話をします。」


と学友に予告したところ、


「楽器のメーカーですか?」


なんていう、トンチンカンなリアクションをされたりも(苦笑)。まぁ、この日の発表は日常的な持論だけに、一番楽だったかも。制限時間で切られることもなかったし。


では、ご参考までに、その原稿全文を掲載いたします。

 

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「私の考えるブランド」

私がこの講習を受けるために毎回泊まっている、西新宿のビジネスホテルのすぐ側に、小さなインディーズレコード屋さんがあるのですが、実はそのお店は四半世紀前に何度か通ったお店だったことが分かり、非常に懐かしく思いました。

グルメの人が自分のまだ知らない、美味しい料理を追いかけるように、私自身も自分のまだ知らない、琴線に触れる音楽がどこかに眠っているのではないかという探求心で一杯でした。時には何の予備知識もないのに、ジャケットのデザインだけで選んで買う、いわゆる「ジャケ買い」など、貧しい学生時代の中でよくやったものです。

そんな中でふと思ったのが、

「このさわやかな夏っぽい曲って、すごく良いと思うのに、どうして売れないんだろう?」

さらには、

「もしかして、この曲をサザンかTUBEが歌ったら、ブレイクしちゃうんじゃないか?」

これが、私が生まれて初めて意識した「ブランド志向」でした。

当時「夏と言えばサザンかTUBE」、周りのほとんどが信じて疑わず、猫も杓子もこぞって聴いていました。まさに彼らは不動の地位、つまり彼ら独自の「ブランド」を認知・確立させたと言えます。それがどんな効果を生み出すかと言えば、音楽の聴き手側の、

「このバンドなら、このサウンドが出てくるはず。だからハズレはないだろう。」

という、難しく言えば「予定調和」のもとに得られる「安定感・安心感」だと思います。しかし、私が見付けたさわやかな夏っぽい曲は「ブランド」とは無縁のため、見向きもされないことが非常に残念にも思えました。

例えばこんな例もあります。今から30年以上前に「銀河鉄道999」という作品の劇場版で「ゴダイゴ」というアーティストが主題歌を作ったのですが、数年前に「EXILE」がその曲をカヴァーしました。そのおかげで「~999」という曲など知らなかった若い世代が、このことによって幸いにも知ることになります。これはまさに今をときめく「EXILE」というブランドの力とも言えます。

しかしながらその反面、「EXILE」の「~999」は聴きたくても「ゴダイゴ」の「~999」は別にどうでもいいという人々も少なくないと思います。これは、例え琴線に触れる曲であっても、それを仲介するのが、今をときめくブランドなのか、あるいはそうでないブランドなのかによって、聴き手側に純粋に届けられるかどうかが大きく左右されてしまうという、恐い現象でもあります。

(以上、計3:00)


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「ブランディング」において、おさえておきたい以下のポイントは、家田先生からご説明がありましたが、具体的かつ重要な内容につきましては、このブログでネタバレはしませんので、
 

実際に受講するまで、楽しみにしていてくださいネ~(笑)


●製品とブランドはどこで作られるのか?
●人は事を始める前に、何が必要なのか?
●ブランドの種類とは?
●ブランド・ドライバーとは?
●企業に独自性を与える有形・無形の特徴と、その総和
●ブランドを差別化する感性の抽出
●ブランド・アセット・バリュエーターとは?
●パワーグリッドにブランドをプロットした結果
●ブランディングの体験とは?


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午後からのワークショップは、文化祭の共同作業みたいで、かなり楽しく進められました。


【AEON(イオン)についてのブランディング・ワークショップ】

●AEON(イオン)の現状を分析し、直感で湧いたワードを付箋で挙げ、「特異な点・あって当然な点・他社と差別化されている点・問題点」に、それぞれ仕分けする。

●「動物・椅子・飲み物」のカードで現状を表現する。我がAグループは「多彩なオウム・多彩な球場等の椅子・オレンジジュース」で、「多様性・品数の多さ・昔ながらの馴染み」を表現した。

●同じく「動物・椅子・飲み物」のカードで理想の未来を表現する。我がAグループは「象・広い空間に点在させた多様の座り心地の良い椅子・椰子の実ジュース」で、「頼もしさ・混雑の回避と安らぎ・海外の物もやや取り入れた変化」を表現した。

●現行のコピーは「singing イオン」であるが、新たに「spin off イオン」というコピーを作成。これまでのイオンに「+α」を付している。

●新規作成のロゴと色は、以下の画像をご参考(緑=dp12、赤=V24)



 

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さぁ、いよいよ次回からは、いかにもカラーデザインらしい宿題の発表の連続になります!生活が乱れ、家事も出来なくなる程ヘヴィでしたが、それくらいの覚悟が無いと太刀打ちできず、そもそも無理だということです!(力)
 

(つづく…)

 


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