佐渡百選 No.32 おこし型・やせうま
佐渡島にはおこし型とやせうまという伝統菓子があります。
花や動物などを形どった木型に、桃・緑・黄などの色に染めた団子生地を
詰めてあんこを入れ、型抜きして椿の葉に乗せ、蒸してあたたかいうちに食べる、
ひな祭りには欠かせないお菓子。
※ 佐渡百選パンフレットより
“おこしがた”は桃の節句につくられるもので、写真のような木型に
団子生地を詰めてつくります。
「しんこ」とか「しんこもち」、「しんこまんじゅう」などと
地域によっても呼び方が違います。
普通はうるち米の上新粉と餅米の粉を半々ぐらいに混ぜてつくりますが、
ウチでは味を重視して餅米の粉100パーセントでつくっています。
また、中にあんこが入るタイプと、入らずに生地に砂糖で
甘みを付けるタイプと地域や各家庭によって違いがあります。
甥っ子が来た時に食紅で色付けした生地を
楽しそうにコネコネしてつくっていました(^-^)
蒸すと色が鮮やかになってできあがりです。
冷めて硬くなったら電子レンジで温めたり、オーブントースターで焼いて
食べてもおいしくいただけます。
(^-^)/桃の節句といえば、現在相川地区にて佐渡國相川ひなまつりが開催されています。
オフィシャルサイト → コチラ
イベントではしんこ作り体験も用意されています。
ぜひ楽しんでみられてはいかがでしょうか。
こちらは“やせうま”というお菓子です。
地域によっては、“やせごま”や“しんこ”と呼ぶところもあり、
3月15日のお釈迦さんが入滅された涅槃法要につくって仏壇にお供えします。
うるち米の上新粉で作る団子ですが、おこし型のように餅米の粉を混ぜ、
さらに砂糖を加えて生地をつくるとおいしくいただけます。
食紅で着色した団子生地を組み合わせて花などの文様をつくり、
棒状に伸ばして、茹でたり蒸したりしてつくります。
冷まして少し硬くなったら輪切りにすると金太郎飴のように絵柄が現れます。
まだ春先で花が少ないこの時期に、仏壇にお供えする花の代わりに
花柄の団子をお供えしたという意味合いがあると聞いたことがあります。
また、「やせうま」という呼び名の由来は諸説あるようです。
お釈迦さんの弟子の名前「ヤショーマ」が変化したものだとか、
棒状の細長い団子の形が痩せた馬の尻尾のようだとか。