先生だから見つけられる、「できません」の理由 | ピカソプロジェクト 満足度92%!3万人が笑顔になった こどもの表現の伸ばし方

ピカソプロジェクト 満足度92%!3万人が笑顔になった こどもの表現の伸ばし方

こどもはみんな芸術家!アートでこどもたちの表現力を育てるピカソプロジェクト。
こども向けアートワークショップ、幼稚園保育園のアートサポート、保護者の方のためのワークショップ等を運営しながら、美術教育の研究を行なっています。

こどもの五感力と表現力を育てるピカソプロジェクトの脇田真紀子です。


古いホームページから、

過去の記事を紹介しますね!




私達は、色々なシーンで「イロ・オト・コトバ」を扱ったイベントを実施しています。

昨年の初夏のことでした。

『自由に描いてみて!』といってみたんです。

大人は「なんでもいいの?」「何で書くの?」「どうしよ!わかんない。」「え~クレヨンとか久しぶり!」という方も少なくありません。

しかし驚いたのは4歳の男の子が、直立しながら挙げて

「描けません」

といったこと。

「困ったね! お花視て描いてみる? おうちの車描いてみる? このマーク真似してみる?」
色々勧めましたがなかなか進みません。

 

「何でもいいから好きなものを早く書きなさい!」
というお母さんの顔色を伺っているようでした。

このあと、少しルールを決めてあげると、それぞれの個性が爆発する作品の数々が誕生し、ワークショップは無事終了。

しかし帰り際、お母さんは

「うちのこ、自分の意志がないんですけど大丈夫ですか?」

と、伏目がちになってしまわれました。
過度な不安を感じる親や、親の期待に応えられず自分なんて…と思う早熟なこどもが増えているんだな…。
思った以上に深刻かもしれない。と恐怖すらを感じた日でした。

 

さて。この話には続きがあります。

 

後日

「本当は書きたいものがあったんです。私の正解を求めて描けなかったんです。もう一度お願いします」

と、再び、わざわざイベントに足を運んでくださいました。
 

お母様!スバラシイです!! 
こちらが泣きたくなりました。

4歳児くん。
今度は、何かよくわからないものではありましたが、
のびのびと元気な線をたくさんのお話と一緒に見せてくれました。

お母さんは、口を出したいのをぐっとこらえて見守っていらっしゃいました。

「うちの子、できるんですね。知らなかったです」

と涙ぐまれるシーンも。

ここまで、Written by 奥村みずほ



もし、あなたの周りに「できない子」がいたとしたら、
それは、こどものせいではないかもしれません。

少し距離を置くことができる私たち先生だからこそ、
見つけられる糸口があるかもしれませんね。