エルミタージュ美術館展② | colorful days

colorful days

色のいろいろ☆


colorful days



もとは緑だった部屋を赤に描きかえたのはなぜか。


その理由についてマティスは、「装飾的でなかったから」だと


述べています。


つまり画家の感性で赤に変えた、ということですが、そこには


“色の心理的効果”が関係していた!というのが


番組の主旨。




色にはさまざまな心理的・生理的効果があります。


には、筋肉の緊張血圧の上昇などをもたらす効果があり、


には癒しリラックス効果があることがわかっています。



番組内で行われていた脳波の実験でも、赤を見るとβ波が増えて


脳が活性化し、緑を見るとα波が増加してリラックスした状態に


なることが証明されていました。



さて、この『赤い部屋』は、家族を相次いで病気で亡くし


深い悲しみの中にいた、とある顧客のために贈られたそうです。


とすると、その人の心を慰めるためには、癒し効果のある緑色の


絵の方が良かったのではないか?と思えるのですが・・・



実は、絵の左上、窓の外の景色を描いた緑色の部分に秘密が!




最初に部屋の赤を見た後に左上の緑を見たとき、


α波とβ波が両方増えて、緑だけを見たとき以上に


深い癒し効果が得られる 


ということが、実験によりわかったのです!




マティスは色彩の魔術師といわれた画家。


このような色の効果を感覚的に理解していたからこそ、


見る人の心をつかむ素晴らしい色彩を施すことが


できたのではないか・・・


というのが番組での考察でした。




これを見て、マティスってすごい!そして色ってすごい!と


なんだか感動してしまい、ぜひこの絵を見に行こう!


と思って出かけて行った次第です。