夕張市破綻

夕張メロンの果肉のオレンジとうすいグリーンの皮の色が、道外の方々にブランドとして定着していました。
想起できる人、たくさんたくさんいるでしょう。

ブランド収入と自治体収入と比例していなかったのですが、とても残念。

思うこと、いっぱいありますが、色について夕張メロンをとりあげてみます。

全国的に有名なブランドです。

夕張メロンのビジュアルを見た消費者は色についてどう感じていたのでしょう。


色には共感覚というのがあります。

人間には五感があります。

視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚。

もちろん色は視覚によって知覚されるもの。

しかし色を見ることによって視覚以外の感覚器官に刺激が与えられることを共感覚といいます。

人によっては音楽を聴いて色を感じる人もいるそうです。(色聴者といいます。)

厳密に言うと感覚器官が同時に感じる共感覚者は25000人に一人とかいう割合ですが、連想、ということになると誰しも体験できています。


夕張メロンのオレンジ色の果肉。

あの色を見てあの味を想起。

北海道の冷涼な気候を想起。

広い大地を想起。

視覚が味覚の連想を与え、憧れ・ブランド・イメージと結びついている例です。

夕張メロンのビジュアルは、多くの場合切断面を見せて撮影されています。

オレンジの果肉部分を見せたほうが効果的だからです。

水分をたっぷり含んでいるので切断した表面がツヤツヤしていて、照明をあてて撮影すると舌ざわり、食感まで伝わってくるのです。

全国の人がこのニュースを聞いて、美しい北海道と現実の北海道のギャップを感じているでしょう。

でもあくまでも美しい北海道を誇りに思い続けたいものです。

美しい北海道を色彩で効果的に表現しつづけていくべきです。



そして夕張といえば「幸せの黄色いハンカチ」。

映画を見た人は今は少ないかもしれません。

黄色が持つ意味が非常にダイレクトに出ています。

黄色には光、希望、喜び、楽しい、明るい・・・などの意味があります。

ゲーテは色彩論の中で、
「まぶしい光が暗くなったときに一番最初に見えるのは黄色」
「黄色は最も光に近い色」
「黄色は人を快活にする」等と述べています。

黄色は希望の色なんです。

夕張の方々、というか北海道の私たちは黄色を失いたくないですね