38歳の女性から相談を受けた時のことです。
結婚して15年。
夫との関係に悩み続けていました。
暴力はない。
けれど、夫の顔色をうかがいながら生活する毎日。
何か言えば不機嫌になるし、
話し合おうとしても、話が通じない。
気がつけば、自分の気持ちを飲み込むことが当たり前になっていました。
最近は何をしていても楽しくない。
将来のことを考えるとただただ不安。
そんな状態だったそうです。
**相談者:**
「何をやっても、もう良くなる気がしないんです……」
彼女は、疲れきった顔で言葉にしてくれました。
「夫も変わらないし、状況も変わらないし……」
「この先もずっとこの人生が続くのかなって思うと、もうしんどくて……」
私は、少し考えてから尋ねました。
「もし、今抱えている問題が今日すべて解決したら、楽になると思いますか?」
**相談者**
「なると思います」
彼女は即答。
私が、
「では逆に、問題は何も解決していないのに、少しだけ気持ちが軽くなった経験はありませんか?」
彼女はしばらく考えていました。
**相談者:**
「あ……あります」
私
「どんな時ですか?」
**相談者:**
「友達と話した後とか」
私
「その時、問題は解決しましたか?」
**相談者:**
「いえ。何も変わってません」
私
「でも気持ちは変わった」
**相談者:**
「そうですね。不思議ですけど……少し楽になりました」
私
「実は、人が苦しくなっている時って、その苦しさが問題だけじゃなくて、視界も狭くなっていることが多いんです」
彼女は黙って聞いてました。
私
「もう無理」
「終わった」
「どうせ変わらない」
「誰も分かってくれない」
「そんなふうに思い始めると、世界がどんどん狭くなっていくんですよ」
**相談者:**
「確かに……」
「最近、そんなことばかり考えていました」
私
「でも誰かと話しているうちにね、少しずつ心に変化が起きてくるんですよ」
『別の見方もあるかもしれない』
『まだ方法があるかもしれない』
『今は途中かもしれない』
「そんなふうに思えたらどうでしょう?問題は同じでも、景色は変わります」
彼女は少し考えながら言いました。
**相談者:**
「問題が解決したから楽になったんじゃなくて……」
「見え方が変わったから楽になったのかもしれませんね」
私はうなずきました。
私
「人は不安や恐怖でいっぱいになると、未来が全く見えなくなります」
「そして、見えなくなった未来を『存在しない未来』だと思い込んでしまうことがあります」
「でも実際は違うんです。
「見えていないだけで、道がなくなったわけではありません」
「可能性が消えたわけでもありません」
しばらく沈黙が続いた後、
彼女がぽつりと言いました。
**相談者:**
「少しだけ……息がしやすくなった気がします」
人生には、
すぐには解決できない問題があります。
努力しても時間がかかることがあります。
でも、人との対話によって、
『今は途中かもしれない』
『まだ別の可能性があるかもしれない』
そう思えた時、人は再び前を向く力を取り戻します。
問題は消えていない。
でも、見える景色が変わる。
人生には、そんな瞬間があると思います。
相談してくださった彼女は、今、問題を解決し毎日を笑顔で過ごしていらっしゃいます。
苦しくなった時、未来が見えないとき
どうぞ、私に話しかけてみてください。
スマホの向こうで泣いてもいいし、
話がまとまらなくても大丈夫。
全力で聞きます。