【紫根染(しこんぞめ)】
藍染、茜染とともに日本の3大染めの一つが紫根染です。紫根は、推古天皇11年(604年)に制定された「冠位十二階」の最高位の色の紫を染めるほど昔から重要且つ貴重な染料でした。奈良、飛鳥、平安時代には天皇や公家にしか着用が許されない禁色(きんじき)として、鎌倉時代には身分の高い武士の甲冑の紫威(むらさきおどし)に、江戸時代には京紫や江戸紫として庶民には手の届かない高価な色として染められてきました。

 

 

↑袋に入っている黒い(深い深い紫色の)根が紫紺です

 

 

↑こちらはムラサキの種

 


長野県岡谷市の岡谷蚕糸博物館〜シルクファクトおかや〜で開催されている「染織三人展」では数少ない日本紫根の生産者で、弥生時代の種から育てられた島根県雲南市の舟木清さん(↓右端の方)にお話を伺うことができました。

 


京絞り寺田の寺田豊さんからは、コロナ禍で植物染めの研究を深められ、10年前の出雲の舟木さんとの出会いがより美しい紫の染めにつながっているということ、また今回の展示で茜染の日の丸を絞りで制作された秘話などお聞きしました。茜染めのことはまたあらためて記事にしますね。

 

 

服部綴工房の服部秀司さんからは、日本全国の紫根で紫を染める研究を続けておられ、水の成分で紫の色が変わるということ、綴織の帯の柄として紫根染がうまくグラデーションを出してくれることなど、興味深いお話を伺いました。

 

 

中谷比佐子先生が企画されたこの素晴らしい展示会は

8/20まで、長野県岡谷市の岡谷蚕糸博物館にて開催中。7/16にはトークショー「日本茜の世界」(午前)と

「日本茜の糸染め実演」(午後)が開催されます。

 

 

7/17には「シルク墨流し染めワークショップ」

この日のワークショップを担当される高橋孝之さんの高田馬場工房で拝見した紫紺染で描かれた作品↓

 


岡谷蚕糸博物館で詳細をチェックしてみてくださいね。

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