Colorと申します。
夫婦二人暮らし
寒冷地で平屋の小さなお家を建てました!
2022.10 着工
2022.11 上棟
2023.3 完成・引き渡し
2023.6 外構工事着工
2023.7 外構工事完成
前回の内容はこちら
パッシブハウスの性能と設備
<住宅性能>
UA値(断熱性能):0.19
C値(気密性能):0.17㎠/㎡
壁、屋根、床の断熱材は30cm厚
<設備>
・2階6畳用エアコン一台(冷房)
・第一種換気 ダクト式
・海外製薪ストーブ一台
・窓 ドイツ製トリプルガラス(アルミクラッド木製サッシ)
・玄関ドア ドイツ製高性能木製ドア
・蓄電池4台
・ソーラーパネル※
・風力発電機※
※容量確認忘れましたw
断熱性能がどのくらいかと言うと、北海道の一番寒い地域(省エネ地域区分1)でも最高レベルの断熱等級7が取れる程です。
建設されているのは東京、大阪と同じくらいの温熱環境(省エネ地域区分6)なので、家の性能としては充分すぎるほどですね。
気になる建物の価格ですが、現在同じ仕様で建てるとしたら、坪単価140万円位にはなるそうです。
しかも10年前と比べると1.5倍。
建材の価格がうなぎ登りで、ここ2〜3年が特にものすごいらしいです。
2009年に日本で初めてパッシブハウスが出来てから、まだ国内には50棟ほどしか無いらしいんですが、やはり価格が理由でしょうね。
失礼ですが、日本ではあまり人気があるとは言えないのに(コラ)、何故パッシブハウスが出来たのか?
元々は省エネに力を入れているドイツ発祥なんですが、地球温暖化の煽りを受け、住宅を建てる時や暮らす時に排出する温室効果ガスを削減し、次世代や未来の子供たちが安心して暮らせる世の中にしたいという考えから出来たものだそうです。
「カーボンニュートラル(脱炭素)」という言葉を聞いたことがありますでしょうか?
私は言葉だけで中身をよく知らなかったのですが、世界各国から2050年または2060年までに温室効果ガスを段階的にゼロにしようという宣言が出されているんですね。
日本でも2020年に菅元首相が2050年を目標にカーボンニュートラル宣言をしています。
温室効果ガスをゼロといいますと、8割以上を火力発電に頼っている日本は、今のままでは達成困難です。
なので、電力に関しては自然エネルギー(太陽光、風力、水力、地熱など)に移行していく、あるいはそもそもエネルギーの使い方を見直していかないといけません。
それは日本だけではなく世界も同じことです。
ちなみに省エネ先進国のドイツでは、住宅建築時の断熱基準としてUA値0.4以下でないと家が建てられないんだそうです。
UA値0.4といいますと、東京や大阪では断熱等級6より厳しい値(ほぼ7)が義務化されているんですね。
ドイツは元々使用する暖房エネルギーが膨大で、それを削減するために高性能住宅化を進めてきましたが、どうせそこまでの断熱性能をやるのなら認定を取ろうとする流れが多く、新築住宅の半分はパッシブハウス認定を取っているそうです。
私はこれまで、住宅性能については出来るだけ良くすることで自分たちの生活に得になるいう視点でしか考えていませんでしたが、世界のためにそして未来の子供たちのための家造りという考えがあるのだと初めて知りました。
家は自分が家族と一緒に住むためのものですから、建てる時に「世界のために」という余裕は普通無いですよね。
ただそんなことを知り、ふと2050年って自分は何歳?と考えると、そんなに遠くの話でもない気がしています。
20代で今家を建てたら40〜50代、
30代では50〜60代、
40代の私はその頃60〜70代(年齢濁す)なので、突発的なことがなければまだ生きてる可能性が高いです。
その頃の日本や世界はどうなってるんだろう。
気候も今よりどんどん暑くなり、常識だと思っていたことが変わっていそうですね。
そしてその先は…?
実際来年4月からは新築住宅の断熱等級4の義務化が決定しており、2030年までには断熱等級5(ZEH水準)を基準にしようと国が考えているようです。
今の住宅価格では、限られた人しか採用出来ないのではないかと思われるパッシブハウスも、数十年後には当たり前になる時代も来るのだろうか…とちらりと思ったりはします。
長々と書いてしまいましたが、今まで建てられてきた住宅を否定するわけでは決してありません。
私の家も、性能的にはパッシブハウスには程遠いですし、家建てする上では、性能だけが全てではないと勿論思います。
カーボンニュートラルの話を聞いても、今何が出来るかと言われても…電気やガスを使わないということは無理ですよね。
ただ、家建てをしてから住宅に関することに興味が沸き、情報を見聞きする中で、知らなかったことが知れた良い経験でした。