聴いてもらえばわかりますが、あの有名な曲には合唱があったのです!つまり、今まで「天国と地獄」として聴いてきた曲は、もともとはこの「地獄のギャロップ」から合唱を除いたものと言えるでしょう。ちなみに、曲名や舞台からわかるように、この曲は地獄(正確に言えば冥界)の場面で演奏される曲です。オリュンポスの神々がいますが、この曲に関しては天国要素はありません(というよりギリシャ神話には天国も地獄もありません)。
あれ?この曲は「天国と地獄」の序曲じゃないの?と思われた方もいらっしゃるかもしれません。確かにそれも間違っていません。「天国の地獄」の序曲として単独で演奏される場合には、下の動画のように9分ほどある音楽が用いられます。
この序曲は所謂メドレーとなっており、「天国と地獄」の舞台で演奏される曲がいくつも登場しています。その中でも一番有名な「地獄のギャロップ」は最後に演奏されます。ただこの序曲は後から追加された序曲であるので、実際の舞台上では演奏されずに別の序曲を用いられることもあります。
天国と地獄 序曲
↑6分59秒ごろから「地獄のギャロップ」のメロディーが始まります。
結局のところこの曲を何と呼べばいいのかといった問いには、「天国と地獄」で良いのではないかと思います。それが一番伝わりやすいでしょう。ただ自分としては、「地獄のギャロップ」という曲名も知って欲しいと思います。
そして心にとどめてほしいことは、「天国と地獄」はあくまでオペレッタの作品名であること、実際の舞台ではフィナーレが差し掛かった地獄(冥界)の場面であることの2つです!
↓こちらの作品では、動画で紹介したものとはまた別の序曲を採用しています。