#人間標本
#4
話は数日前に遡る。史朗の不在中、至は少年たちを山の家へ集め殺害し、「人間標本」を完成させる。異変に気付いた史朗は「お父さんごめんなさい」と綴られた至のレポートを発見する。3年後、死刑囚の史朗に杏奈からの手紙が届く。その手紙には史郎も見たことがない至による杏奈の肖像画と美しい蝶が描かれていた。
(プラムビデオ4話紹介文より抜粋)
至手記(自由研究「より) 人間標本
■第7章 観察
①石岡 翔 ヒューイットソンミイロタテハ
彼の絵から翔の圧倒的パワーを感じました。
この人は標本にしてしまうよりもっとたくさん作品を生み出したほうがいいのではないか そんな迷いも生まれました
翔君の描く世界がクスリ(マリファナ・コカイン・MDMA)によって作り出されていることを知りそんな迷いは消えました。
彼は神さまからのギフトを悪魔に売り払っていたのです
②赤羽輝 アカネシロチョウ
あるロックスターについて調べていたら面白いことがわかりました
その人が昔日本中を虜にする大スターでした。
若者はみんあその人のファッションをマネしてみんなその人になりがった。だけどあるとき突然の引退宣言をしました。
理由が明かされないまま最後のライブが開催され一番最後の曲で彼は胸にナイフを突き立てた もちろん演出です
血しぶきが吹き出すようにステージいっぱいに赤いバラの花びらが降り注いだ。ナイフは突き刺したままばたりと倒れステージは終わりました。
そのひとはその後自宅で胸にナイフと突き刺して亡くなった
彼は天涯孤独のアーティストとして伝説となりました。
それが17年前の出来事
輝君の年齢と一致します。
何故僕がそれに気づいたか それは骨格の一致でした。
見たものをそのまま描き出すことができる僕は骨格をみれば輝くんの頭蓋骨がその人とそっくりだということがわかったのです。
③白瀬 徹 モンシロチョウ
彼の目の前で母親は薬(多量の睡眠薬)を服用して
彼らの膝で眠った。彼に薬の入った瓶を渡して。
彼ははあ親の寝顔を眺め救急車も呼ばずに。
心中ではない薬瓶を渡したんだから。
それってどういう意味なんだろ
④黒岩 大 オオゴマダラ
(中年女性2)かっこいいよね 今度LINEを聞いてみようかな
(老婦人)ビーダブルさんの絵あなたもお好きなの
(女子高生1)まじでムカつかん
(女子高生2)ミウ 子供おろしたって病気でしょあいつ
(女子高生1)ゴムつけてほしいって言っただけで殴られるらしいよ
(女子高生2)やば・・やりチンでDVとか終わってね?
(女子高生1)私が新聞書いてやろかな
(女子高生2)ビーダブルとかいう犯罪者がいま~す
⑤深沢 蒼 レテノールモルフォ
路上生活者の自宅(ブルーシートで創られた家)を放火していた。
日常的に頻繁にしているようだった
僕はこの観察で美しい蝶の翅の裏にこそ
その特徴が隠されていることを知りました。
そしてようやく僕が表現するべきものをみつけたのです。
薬物によって作り出された並外れた才能も
父親の血を求める隠された存在の息子も
母親の死を抱えたまま生きる後悔も
本性を隠すための偽物の正義感も
自らの快楽のために他人を傷つけることをいとわない美しさも
蝶の翅の表と裏は 人間の表と裏
それを表現することが神さまから与えられたギフト
僕の”人間標本”だったのです。

第8章 標本作製
パイナップルのカクテル()を作りそこに薬(睡眠薬)混ぜ
皆を寝かせた
睡眠薬と心不全治療薬でもあるコルホルシンダロパートはネットで買いました。
全員に注射器で投与して絶命したことを確認してから
作業に取り掛かりました。
倉庫には業務用の大きな冷蔵庫があったので
遺体はそこにいれて1体ずつ 完成させました。
以下作品の写真を添付します。
第9章 総括
肝心な標本の作り方が書かれていないと思うかもしれません。
しかしこの自由研究のテーマは
人間標本の作り方ではありません
平凡な高校生がいかにして
人間標本を作製しちょうと思ったのか
そのこころの流れがテーマでありぼく自身を観察したものなのです。
10章 謝辞、あらため、お詫び
お父さん、ごめんなさい。
(この部分は作者が父が帰宅時削除されている)
史郎に至は尋ねている
自分を蝶に例えたらなんだと思う?
史郎はお母さんにプロポーズした時
君は僕のミヤマシロチョウ(絶滅危惧種)だと伝えたことを話している(至いわく・・父はやっとさかし求めていたひとをみつけたという意味だったのではないかと考えている)
この会話から自分がアゲハとミヤマシロチョウの子
この二人からどんな蝶が生れたのかという史郎の問いに
至はオオベニモンアゲハかなと答える
(自分にも結構毒がある・・)
至が道を外した最初のきっかけを与えたのは・・・
史郎のパイナップルジュース(カクテル(台湾での蝶の調査の時))だという至。

翌日至が合宿に行くといって出ていく・・・
史郎は至の部屋で自由研究のデータをパソコンから見つけてしまう。さらに写真室では・・標本の写真を。
そして現地に向かい実際に目にする史郎。
別荘に向かい・・・父の書斎に入ると・・・蝶の王国(6歳の頃に史郎が創った標本と風景(蝶の王国(蝶の目からとらえた色彩の絵画)))があった。
テーブルには・・・至をモチーフにした標本の作製図が置かれてた。
メモには
至)標本は完成したはずなのい興奮と衝動を抑えることができない
周囲にいる人が蝶にみえていく
いつか逮捕されてしまうならば、次は一ノ瀬杏奈を標本にする
5/10
史郎は考えた
至じゃない 榊至は
私の息子は
くるった殺人者などではない
(史郎が見つめる先にあるのは・・・(榊一郎が書いた・・一ノ瀬佐和子の肖像画(榊一郎??)??))
至は至のまま 人間標本になる。

3年後に杏奈から史郎にハガキが届き面会したいとお願いがある。そして二人は面会することとなる。
そして彼女の口から真実が解き明かされていく・・・
そのきっかけとなったのは至が書いた杏奈の自画像の絵
そこに描かれていた蝶(オオベニモンアゲハ)だった
至はワタナベアゲハだったと(見立ての誤りを史郎は語る)
(一ノ瀬杏奈の肖像画に描かれている蝶は一ノ瀬留美)
無毒の蝶が有毒の蝶に姿を似せるのは
自分の身を狙うものから身を護るため。
無毒の蝶は有毒の蝶に擬態した
至が無毒だとしたら誰に擬態したんだと思うと杏奈に史郎は問いかける。
何故擬態する必要があったのか?
杏奈:
I killed(私が殺した)