あるとき妻に言われました。

(僕が)次男に話しかけるときはものすごく優しい。叱るときもすごく気を遣っているように見える。末っ子のときは同じことを言うのでもキツいのに。。

「えこひいきしているように見えるってこと?」

そう見えるけど・・?


ほう。。そう見えるのか。。なるほど~。。

僕には全くそんなつもりはなかったのに、そう見られていたことに驚きました。


僕の中ではもうほぼ無意識でやっていることなんですけど、要するに、ポリヴェーガル理論に沿って「耐性領域」を広げる接し方をしていたんですね。

「耐性領域」ていうのは、ストレスがかかったときの耐えれるキャパのことです。生まれ持ってきたものや生育環境によって個人差があります。

わかりやすく、「耐性領域」=緑色の幅(腹側モード)と捉えていただいて大丈夫です。


・赤が強い人は、闘争/逃走モードで、緊張気味だったりピリピリしています。

・緑が強い人は、リラックスしていて人の輪の中にいても自分らしく振舞えています。

・青が強い人は、省エネモードで気力体力も落ち気味、鬱や引きこもりの状態。(頑張りすぎた後にここで休息する人も。。)


どれか1つに当てはまるということではなく、ブレンドもありますし、1日の中で変化することもあります。

例えば、お友だちとご飯を食べに行ったりはするけれど、帰宅後は1人でちょっと一休みしないとしんどい、という感じです。社会交流の「緑」と、休息の「青」です。行き帰りに自転車で出かけていれば当然「赤」の交感神経も使っています。


それで面白いのは、我が家の息子たち、

長男が「青」、次男が「赤」、末っ子が「緑」とそれぞれ分かれているんです。


末っ子にキツく言っているつもりはないのですが、「緑」が十分育っているので、仮に多少強く言ってもそれを受け入れるだけのキャパがあります。(もちろん、普段の信頼関係にもよりますね(笑)) また、ビシッと言われて伸びる子もいますよね。


次男は「赤」に寄りがちで、末っ子と比べると「緑」がまだ十分に育っていません。「赤」に寄りやすいポジティブ要素としては、戦略を立てられるので計画して試験勉強を頑張れます。ネガティブ要素としては、キレやすい、という点が挙げられます。


神経系の発生について詳細は省きますが、「おぎゃー」と生まれた時点で、「赤」と「青」はほぼ出来上がった状態で生まれてきます。

「緑」は哺乳類だけに存在する神経系で、誕生後、主に親などの養育者との愛情深いやり取りの中で育まれてくる神経系なのです。


本当のところはどうかはわかりませんが、次男の幼少期において、彼が必要とするタイミングで、必要な量の愛情やスキンシップを受けられていないことが「緑」が少ない原因かもしれません。(3兄弟の真ん中あるある?)

また、「赤」に入りやすい原因としては、胎児期のことや陣痛促進剤のことも考慮に入れないといけません。 


もう高校生になっていますが、まだ「緑」のところを育もうという意識で、柔らかいコミュニケーションを心がけています。

柔らかいコミュニケーションというのは、こちらも「緑」のところに落ち着い状態で向き合う、ということです。そうすると相手の「緑」を引き出してお互いに実りのあるコミュニケーションが取れますし、こちらの「緑」が深ければ深いほど、相手の「緑」を育てることができます。

「帰ってくるのが遅い!今何時だと思ってるの!?ご飯いらないなら連絡くらいして!」って、「赤」の交感神経で発してしまうと、相手の「赤」が反応して、言い返してくるか(闘争)、部屋に閉じこもるか(逃走)のどちらかでしょう。


私のいうこと、聞いてくれないから、ちゃんと言っておいて。。

とも言っていましたが、単に赤と緑の違いなんだと思います。たぬきじゃないですよ。(動物占いではたぬきだったけど。。)

いつも「緑」寄りの人になら、安心して耳を傾けてみようかなという気持ちにもなりやすいですよね。


先日、近所のスーパーに寄ったときに、3歳と5歳くらいのお子さんを連れた若いお母さんを見かけました。弟君が泣きわめいている声が響き渡っていたので自然と視線がそちらに行ったんです。

まあ、よくあるような「お菓子買って?」「ダメ!」のやり取りなのかな?とは思いましたが、その泣き方がかなりヒステリックなんです。

お母さんの方をちらっと見ると、かなりイライラしていらっしゃるご様子。。「もう17時だから帰るよ!!」でまた「ひぃいいいいいい~~~!!!」って感じ。側にいるお兄ちゃんは何をするでもなくモジモジしていました。。

いろんなご事情があるでしょうからどうこう言えませんが、一つだけ、弟君の気持ちへの寄り添いが見られないんですよね。。で、おそらく、そのときだけでなく、日常的にそうなのかな、と。それであのようなヒステリックな感じなのかな、と。。

本当ならお母さんと一緒にいて育まれるはずの「緑」が少ないんですね。おそらく、お母さんのも少ないかもしれません。もしくはお仕事や家事、育児で「赤」が強く、余裕がないのかもしれません。

僕自身も、少し前まではそうだったので、何とも言えない気持ちになりましたが。。でも大丈夫、いつでも「育ちなおし」はできるから。。

で、そこを通りかけたうちの近所に住むおばあちゃんが、「あ~、怒っとる怒っとる。。顔真っ赤にして~。。」ってニコニコしながらその子の頭をなでていったんですね。そのとき、弟君の顔がちょっと緩んでいたのを見て僕も救われました。

そういう触れ合いも、昔と比べて減ってきていますよね。。

子育て中の親御さん、本当にお疲れさまです。


子育てって、自分(親)を育てることだとはよく言ったものですね。





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