ちゃおさんコメントありがとう。
やっぱそうだよね。オレも今はそう確信している。

ブログには書かなかったけど,ボニーを送り出した晩
ちー介とムギまで脱走してしまい,それでも,ちー介は臆病な猫なので
足がすくんで動けなかったところを,捕まえることが出来たけど
ムギは元々外で生活していた猫なので,ピョンピョンと敷地境界を飛び抜けて
あっという間に見えなくなってしまった。そのまま,行方知れずになってしまった。
最初の3日間は写真などを持ち歩いて,近所を聞き回ったりしたんだけど
7日目からは「もう駄目か」と考え,大きなタオルと大きなビニール袋を持って
近所を歩き回ってみた。それでも発見することは出来なくて,諦めかけた頃
10日目の夕方だったかな。車で買い物から帰ると,薄暗い中
黒っぽい細長い動物が,いきなり足下に現れて,それがムギだった。
ガリガリに痩せて,どこかで別な野猫と喧嘩したのか顔が傷だらけで
口はニャーと動いているんだけど,声を出す力もない様子だった。

友人は,最初からずっと近くで様子をうかがってたのではないのか
近所で保護されてたんじゃないのか,などと言うけれど
もしもそうなら,もっと早くに発見できたと思うんだよね。

どうやって10日間も生きて,どうやって戻って来られたのか分からないけど
あのときは,ボニーが猫を案内してくれたのではないのかと,そう思えたんだよね。
帰ってきて以来ムギは少し変わって,ちー介が悪戯したり,オレに噛みついたり
引っ掻いたりするのをどこで見ているのか,すっ飛んできて
ちー介を攻撃する。前は仲良かったのに。

ともかく,いっぺんに家族を失うようなことは防げて
今は猫たちと,のんびり暮らせている。

もう一度,犬と暮らしたい思いはあるのだけれど
自分の健康状態を考えるとそれは,わがままなのだろうな。

今,健康で居ることは,遠い未来まで心配しないといけないという
そういった不安もあるのだろうけど,やはり,きわめて近い将来
自分は死んでしまうのだと言うことを考えながら暮らすより
よほど幸せなんだろうな。
今日は,愛犬ボニーの命日。

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0時過ぎに,用意してあった花を供えに行き
遺骨を棚にしまう代わりに,大きめの写真を飾った。
祭壇も仏壇も無いのだけれど,ボニーの好きだった物を供え
線香を焚くと,何かがストンと胸の底に落ち着いたような気がした。
これを吹っ切れたというのだろうか。いや,違うな。

あの日,ボニーが呼び寄せに応じずに走り出したことについて
ボクには,ある確信めいた考えがある。
親戚の者などは,当時絶望的だったボクの病気が回復したことから
「犬が身代わりになったのでは無いか」などと言ったり
友人も「お前がもう駄目そうで,犬はもう面倒をかけまいと・・・」などと言ったり
慰めるつもりなのだろうけど,なかなかヘヴィな意見を聞かせてくれた。
しかしボクが考えるに,ボニーは死んでしまおうなんて思っていなくて
主人が元気で無くなったことや,自分自身にいろいろな不便なことがあるのも
すべて,それは見知らぬ場所に移り住んだことが原因なのだと
そう思っていたんだと思う。

だから,これまで楽しく過ごしていた場所へ,主人を案内するつもりで先頭に立って
走り出したんだと思う。ときおり立ち止まっては振り返り,主人が自分のあとを
追いかけてきているのを確認しながら,どんどん走って行ったんだと思う。

親や兄弟と縁の薄いボクにとって,ボニーは,かけがえのない家族だった。
あらためて,ありがとうボニー。お疲れ様でした。
本当にありがとう。






転院後初めての治療を受けた。

これまでの病院では,同時に60人も治療を受けられる通院治療センターなるものが
あったのだけれど,今回からは5席ある治療室で点滴を受けた。
とはいえ,巡回ではなく常に数メートルの距離に看護師さんが二人居て
本当は良いのかどうかはさておき,雑談などをしながら受ける治療は快適だった。

段取りはこれまでと同じで,まず血液検査を受け,その後診察を受ける。
検査結果に問題なく,本人に治療を受ける気持ちがあれば,治療を行う。

検査結果については,二ヶ月間,治療を受けていないにもかかわらず
肝臓の数値が良くなかった。生活習慣の改善が必要なのかも知れない。
腫瘍マーカについては異常はなかったが,去年の春に再増大した左肺門や
右頭頂部の新たな脳転移巣はマーカでは捕らえられていなかったので
再々増大や新転移がないとは言いきれない。
近く,体幹CTの予定があるので,少なくとも首から下についてはハッキリする。
タブン大丈夫。

二ヶ月間,治療を休んでいた割には副作用は割と強く
食欲がなく,いつも吐き下があり,怠い。
それでも,酷い下痢がないだけでも良い方なのかも知れない。

抗がん剤は「やっぱり毒なんだなあ」と改めて実感する。
その毒を使わないと死んでしまうなんて
なんとも残酷な話しだね。

もうじきボニーさんの命日。
お盆でもあるし,何かしてあげよう。

色々考えた結果やはり,転院を決めた。

今週,その転院先での診察がある。治療の方針はおそらく
これまでの通り,FOLFIRI+VBを継続して続け,できるだけ副作用を
少なく押さえた形で,なるたけ長く続けられるように工夫する事になると思う。

がんセンタとの差をどうしても考えてしまうが,たとえば無病生存中で
メタ検索中心の検査を続けるのだとしたら,画像診断の正確さなどが
気になるところなんだろうけれども,ボクの場合は
「次に再増大したら緩和を考え始めた方が良い」ということなのだから
読影の能力などは,あまり気にしなくて良いと考えている。
外科医の手技については,言わずもがな。

これらは,取り扱い症例数の差で決定的になるのだけれど
今後も,外科的な治療を受ける必要性を考えなければならない人は
そうした人の場合やはり,できたらガン専門の医療施設にいた方が
良いのでは無いかと思う。
ただ,基礎疾患,たとえば糖尿病があるとか,心臓に何か病気があるとか
そういった人は,その基礎疾患を別な病院で引き続き治療するということになり
通院に費やすパワーってのが,相当な物になってしまうだろうけれど。

ボクの場合,積極的治療の可能性で言えば,脳への転移があるのだが
極量照射した場所から離れているという条件付きとは言え,孤立性ならこれから何度でも
多発性でも3カ所くらいまでなら,治療することが可能なので,できることなら
治療実績(取り扱い症例数)が多い施設で治療したいと考えている。

がんセンタの脳外科医に相談した結果,転院後に三度,脳に転移が生じた場合
転院先で検査・治療するだけでなく,発見された後であれば
がんセンタを紹介してもらい,ノバリスで治療することも可能なように
取りはからっていただいた。

去年の夏,肺門リンパの転移巣が再増大したとき
どうも変な咳が出るようになったのだが,最近よく咽せたり
咳き込んだりすることが多くなった。
こんなタイミングで再発していないと,良いな。
胸の転移巣がでかくなると,どういうわけか脳に飛ぶんだよね。
まあ,見守るしか無いのだけれどね。
 

別な病院で行った心臓の検査の結果は
「心機能に問題を指摘できない」というものだった。

検査の内容は,心エコーと負荷をかけての心電図と血圧などの計測。
心エコーでは心臓そのものの(器質的な)問題は見つからず
ただ「高度の頻脈」という指摘があった。
負荷下の心機能の測定でも,頻脈以外に問題は見つからず
左足が少し不自由なため,負荷を一定以上あげられず
心拍数が140bpmを超えた時点で中止。

癌とは関係ないところで,別な病気に罹っていたのではないのか,という
恐ろしい不安は完全に否定されたので,まずは一安心。

頻脈の原因は不明だけれども,考えられるのは抗がん剤の副作用あるいは
副作用の高血圧症の対症で飲んでいる降圧剤の副作用。とのこと。
あまりに辛ければ,ガンの治療を中止するしかない。とのこと。
治療を中止すれば去年のように,およそ半年でまた,再燃するだろうし
そのとき治療を再開しなければ,やはり去年と同じように
あくまで統計上ではあっても「あなたは4~6ヶ月で死亡する」と
やはり,なるだろう。繰り返しだ。

ボクがガンで通院している病院は,ガン専門の公立病院で
所謂「がんセンタ」。入院患者も合わせれば,日に1000人以上が
癌の検査や治療を受けている病院なんだけれども,癌については死角のない
そんな病院にもいくつかの弱点がある。最初に知って一番驚いたのが
「循環器に関する診療科がないこと」だった。なぜなら心臓は癌にならないから。らしい。
非常勤の嘱託医が必要に応じて,診察する仕組みになっているらしいのだけれどども
基礎疾患として心臓病がある場合は,別な病院で検査・治療することになるらしい。
今回のボクの場合もコレ。次に困るのは,長いこと治療を続けているとあちこち悪くなる。
たとえばボクの場合,左足がビッコなので長い距離を歩いたりすると腰が痛くなることがある。
がんセンタであればどこでも「将来の人類のため癌を撲滅」することを標榜し,それに特化した医療施設のため
たとえ,ビッコが癌由来かも知れなくても,それが原因の腰痛までは診てくれない。
ガン専門の病院なんだから当り前。文章で上辺だけ見れば,もっともな話で納得もいく。

しかし。

現実はもっと複雑でたとえば,ボクが腰痛を診てもらおうと市中の整形外科を受診するとする。
初診時にたいてい問診票を書くと思うんだけれど,ここに「既往歴:大腸癌(治療中)」と書いた場合
その整形外科で検査や治療,薬の処方をしてもらえるかは,わからない。
ボクの経験では,二つの整形外科を受診して,答えは「がんセンタで相談してください」
というものだった。

現在,ボクが受けている医療に,なにひとつの不安も不信も,ほんの少しの不満もないのだけれど
治療結果をみたとき,ざっくりではあるが完全奏功を得て,病状は安定している今
ガンの症状なのか,抗がん剤の副作用なのかわからないにしても,ろくに歩けないような
現状を考えたとき,ひょっとすると,ボクの身体の占有権をめぐるパワーゲームを終わらせ
最期までを計画に入れて,もう一度考え直すべき機なのかな。などと考えちゃう。

以前受けていたCapOx+BVと違い,FOLFIRIには維持療法への切り替えのレジメンはなく
副作用を抑えながら治療を継続するには,治療周期を広げたりジャンプさせるくらいしかないらしい。
もしも,TAS-102の副作用が今の治療よりも穏やかなものならば,それに切り替えられるように
そしてもっと根源的には「ガンは全身の慢性疾患」だということを考えに入れて
一般の総合病院で,今すでにある,あるいはこれから罹るかもしれないガン以外の病気を含めて
このガンを治療するべきなのかな。

とりあえず明日,もっとも近い総合病院の医療相談を受けることになっている。
がんセンタを離れることには不安もあるのだけれど,よく考えてみないと。