プシューーーーー!DASH!


勢いの良い音と共に、真っ白な蒸気が出る。

エスプレッソマシンがエスプレッソに熱い牛乳を加え、すぐにカプチーノが出来上がった。

エスプレッソマシンはイタリアのどこのホテルにもだいたい置いてあった。

最近はメディアで取り上げられることもあるけど、流行ってるのかな?

イタリアではよく見かけるけど、とりあえず、日本ではまだあまり浸透してないものの1つだろう。


カプチーノを体の中に流し込んだら全身が温まりホッとした。

前日の夜は、睡眠不足の上に変なイタリア人に捕まるし、見知らぬ土地でホテルが見つからないという苦難の連続。

まったく、修行に来たように思えていた。

だけど、睡眠をとって、カプチーノを飲みながらチェリーパイを口に含むと、今日一日、これから起こるであろうことがとても楽しみに思えてきた。

ああ、太陽よありがとう。。。(笑)

夜と朝ではまったく違う世界にいるようだ。


このホテル、Repubblicaは中国系のホテルだった。ホテルのスタッフは中国人が多い。

建物は古く、エレベーターは鉄格子のような扉を開いて、またその中にある 折りたたみ式のような扉を開いて乗る。

日本で少し前にエレベーターの品質が問題になったけど、たぶんもっと危険そうだ。

そして、フロントのイタリア人らしき男性は非常に恰幅が良い。

アップルワールドさんのホテルの紹介の写真にも載っているが、おそらく(自分×3人)分位だと思う。

彼が歩くと、床が揺れる。

それでも、他のスタッフは平然としていた。

いつものことなんだろうけどすごいな!


ホテル名にもなっているRepubblica(レップブリカ)というのは、どうやら共和国というような意味らしくてホテルの近くにはレップブリカ広場というのがあった。

広場には大きな銅像と噴水があって、その地下が地下鉄のレップブリカ駅。

ローマ、テルミニ駅からは地下鉄で一つ目。

前日の暗闇の中歩いたのは地下鉄の駅1つ分だった。


その日の最初の目的地はバチカン市国。

特に一番行きたいのはミケランジェロが描いた天井画、「最後の審判」を観ることができる、システィーナ礼拝堂だ。

テレビの世界遺産での寺尾聰の声が頭の中でこだましていた。

「システィーナ れーはいどう・・・」

バチカンへは、レップブリカから、そのまま地下鉄に乗って行ける。

心を躍らせながら地下鉄の駅の階段を下っていった。





         エスプレッソ&カプチーノマシン





(置き場所がなくて買えない。。。)



ローマの地下鉄には改札口がある。

入るときは切符を自動改札に入れるが、出るときは切符を通さなくてもそのまま出れるという方式。

車内での切符のチェックはないようだけど、たまに出口に駅員が立っていてチェックすることもある。

切符は通常の1回券と1日券、他にもいくつかの切符がある。

券売機はタッチパネルで、イタリア語表示の他に英語も選べたのだが、切符の種類が多くてよくわからない。

1日券が欲しかったので、近くで券売機の整備をしていた人に、「これ1日券?」と聞いてみた。

彼はそうだ、そうだと言ってるけど、なんか調子よさそうだし、通じてるのかどうかは知らない。

まあ、値段がそんな感じだからそうだろう、とその切符を買って改札に向かい、切符を入れた。

しかし、なにか作動したような音はするのだが入り口は開かない。

もう一度入れてみても反応しなかった。

すると、後ろから男がやってきて、こうだ。と言って切符を入れてくれた。

どうやら裏表逆に入れていたようだ。

その男はフィリピン人らしい。

「チャイニーズか?」と聞いてきたので「ジャパニーズだ。」と返した。

同じアジアの人間として接してくれてるのか、彼は楽しそうに話してくる。

「俺は、テルミニまで行くんだ!隣の駅だ!」そう言って笑った。

ジョークなのか何なのかよくわからなかったけど、とりあえずこっちも笑っておいた。

少し話をした後、方向が違うので彼には別れを告げた。

イタリアはスリが多く、ローマでは地下鉄、スペイン広場、トレビの泉などは特に気をつけなければならないらしい。

しかし、今回の旅行ではスリにあわないための装備を整えていた。

まず、基本の腹巻式貴重品ポーチ(必須。)、そしてトレンチコート、危険そうな場所ではボタンを留め、ベルトも締める。

さらに、万が一貴重品をとられた場合に備え、裏側にチャックが付いていてお金をしまえるようになってるベルト!

完璧だ・・・!

三種の神器と呼ぶことにするかもしれない。でも、呼ばないかもしれない。

ローマの地下鉄の危険はスリだけではない。

扉の閉まり方のなんと勢いのよいことか。

もし挟まったら、赤ん坊だったらきっと死ぬだろうな・・・

なんとも恐ろしい。

降車時にはあらゆる危険回避の為真っ先に飛び出した。

地下鉄Ottaviano(オッタビアーノ)という駅を出て、バチカン市国までは10分弱だったと思う。

人の流れに沿ってサンピエトロ広場に到着したところで度肝を抜かれた。

そこに待っていたものは・・・・・・

つづく・・・

バチカン市国は世界で一番小さい国だ。



イタリアのローマ市の中にある。

国の面積は東京ディズニーランドとほぼ同じくらいということだ。

ミッションインポッシブル3でトムクルーズが壁を越えて進入したのがバチカン、と言ったらわかる人もいるだろうか?


バチカンには、ミケランジェロの壁画「最後の審判」があるシスティーナ礼拝堂に、それと隣接するバチカン美術館。

ローマ教皇が住むバチカン宮殿、それにカトリックの総本山であるサンピエトロ寺院がある。

サンピエトロ寺院は、よくガイドブックや世界遺産のカレンダーなんかに出ている、上部が半球型になっている大きな白い建物だ。




遠くからもその存在を確認することができた強大な建造物、サンピエトロ寺院。

その前にある大きな広場、サンピエトロ広場に到着した。

地下鉄のオッタヴィアーノ・サンピエトロ駅からの道のりは、イメージどおりのイタリアの町並み。

しかし、バチカンのその広場に到着すると雰囲気が突然変わった感じだ。

何本も聳え立つ大きな柱、柱と柱の真ん中は楕円形につながる回廊になっていて広場の両側を囲んでいる。

回廊の天井の上には何体もの聖人の像、さらに寺院の上に像が並び、前面の両側にも大きな像がある。

寺院も柱も白を基調としていて、統一感がある。

想像以上だった。

やっと感動に出会えて、何度もシャッターを切った。



広場には世界中の色々な国から人が来ているようだ。

サンピエトロ寺院の正面入り口から人がぞろぞろと中に入っていく様子が伺えた。

ローマ観光の始めにバチカンに来た理由は、ガイドブックに朝は空いているが昼過ぎから混むというような事が書いてあった為。

今は人はたくさんいるけど、おそらく比較的空いているのだろう。

それにしても、みんなが入っていく、その入り口はどうやって入るんだろう?

入り口の前は一段高くなっていて正面からは登れないみたいだ。

ということは、当然左右どちらからなので、入り口を探した。

すると、向かって右端のほうに人だかりができている。

「あそこだ!」


そこには飛行機に乗るときにやる、荷物検査とボディチェックをする機械があった。

サンピエトロ広場も既にバチカン市国の国内であるけど、入国チェックみたいなものか?



イタリアに入国するときは誰もチェックしてくれなかったのにな・・・(笑

  



つづく