分身の分身たちは
庭で遊びほうけていましたとさ。
限られた時間の中で遊ぶ大人たち。
ちょっとだけ・・・
昔のおままごとのような気がしないでもない。
昔はお家遊びなどほとんどしなかった。
晴れた日は野山を駆けめぐり、
時に裏庭でじっとしているかと思いきや
刃を抜いたカミソリを片手に包丁に見立て
かまぼこ板をまな板代わりに
よもぎなど草花を摘んで刻み、
泥水の中に入れてお味噌汁を作る。
食器は家から持ち出した(不要になった)陶器だ。
(なんと贅沢な!笑)
「はい、おとーさん、あさごはんですよ~」
「おかーさーん、ミルクほしい~、ばぶぅ~」
飲み物はほぼ泥水である。
「おとーさん、もうかいしゃにでかけるじかんですよ。いってらっしゃい~」
「いってきまーす」
「おかーさん、きょうのばんごはんはなぁに?」
「えっと、えっと~」
とかなんとか言いながら
泥まみれ、草まみれのおままごとをやっていた。
おとーさん役になった子は
会社に行ったきり戻らないので出番待ちが長くなる。
もしくはおとーさんが出かけている間に別の役になりきるので
一人二役の忙しさが襲ってくる。
ま、こうして小さな役者たちは毎日のように働いていたのである。
そんなことを時々思い出すのである、このピグは。
ただ、実際に泥をいじっているわけではないので
苦手な虫も土の中から出てこないし・・・
苦手な鳥が庭に入り込んで木の実を啄むわけでもない。
風雨にさらされて農作物が傷むこともない。
つまり、
そういうわけだ。
そういうわけなんだ。
そんなことを思いながらも
他県に住む友人らとの45分間をみっちり楽しんだ夜だった。

