再現フィルム | 空飛ぶ猫の旅

空飛ぶ猫の旅

ぼくら みんな 旅の途中

夕方、海でのさわやかな初の肉体労働を終え、痛い背中を抱え、
でも楽しくてハイな気分での帰り道、るぅにカエルコールをいれた。

バーバの家にいるとのことだった。
拉致られたようです。

「拉致」などという言葉は使いたくありませんが、沖縄に来るまでに
何度も何度もあったムスメ拉致。またか~・・・・・という思い。

両親の新居は、るぅ一人では帰ってこれない場所。主導権はバッチリ
ジジババに。

るぅの気持ちはよく分からないけど、テンション低そうな小声。
「もしかして夕飯そこで食べていく感じの雰囲気なの?」 「うん・・たぶん」
勝手に拉致って、勝手に夕飯食べさせようとする。わたしには前もって
連絡をくれない。こっちの家庭の都合も聞かず、当たり前のように思ってる。

実家近くに住んでいたときからずっとそう。
そういうのは困る、せめて事前に連絡(許可申請)をくれと何度も何度も
言ったけど、意味がわからないようで逆ギレされる始末。

父は沖縄に移住(永住ではない)するにあたって、以前のようにはるぅに
ベタベタしないようにするから安心して、などと誓ってきたけど、は~~~
なんにも変わってね。

母が夕飯食べさせようとしてたら、横から父が連絡するように仕向けるとか
できるはずだけど、思い至らないんだろうか。不思議な人々。

そう、わたしは、彼らに許可を求めてきて欲しいのだ。我が家の暮らしがある
のだから、それを尊重して欲しいのだ。夕飯食べさせること自体は、まあ
問題ないときは問題ない。ただ、そうしたいのだけどよいだろうか?と
わたしに訊いてきて欲しいだけなのだ。

彼らに対する心境は、Let it be ではあるけれど、境界線をはっきりさせる
こと、されて嫌なこと、してほしいこと、は伝えてもいいはず。それがバランス
のとれたおつきあいというもの。のはず。

それで、母に電話をしてみた。「るぅそこにいるの?そこで夕飯たべるの?」
・・やはり何も悪びれもせず、カレーライスを食べさせるとのたまう。あなたも
来る?とか言う。お断りした。

“前もそうだったけど・・・、そういうときは事前に連絡をくれないかな”

「あ~はいはいはい、じゃあカレーをるぅに持たせるから、そっちで二人で
食べる?」

↑会話にはなっていない。ごまかしの逃げ会話。

祖父母の家で食べてくること自体をNGと言っているのではなく、こちらの
都合もあるから事前に連絡をくれないかと言っている、と話す。ムラムラして、
「お母さんだって自分の子どもが知らないうちにどこかで夕飯食べていくことに
なってたら ええ!?って思うよねえ?」とか加えてしまったが、言いながら
むなしくなった。

他人を自分に置き換えてみるということが全然できない人なのでな。

孫に夕飯食べさせて何が悪いのよくらいにしか思ってない。

ハイハイハイハイハイとごまかし返事してさ。一度電話を切ったあと、別件で
もう一度電話をかけると、第一声が威圧的な低い声「ハイ」。

だー。やっぱり逆ギレしてるわ。ダメだこりゃ。
いつもこうだよ。もう変なコミュニケーションしたくないよ。ほんとうにもう。

つーか、つーか、こんなに時間が経ってもなお・・ 
孫を沖縄に「連れ去られて」悲しみのどん底だったという彼らは、なぜにわたしが
遠く遠くに去っていったのか うちあたいもしないとゆーのか。(笑)

笑うしかない~。つくづく現金な人たちだ。
心と心の会話ができないから、なんにも通じ合わないわー。困ったもんだ。
他人だったらつきあわなくていいだけの話なのにね。

もうるぅにしっかりとした意志もあるし、拉致されたのもるぅの意思なんだし、
昔とは違うとはいえ、、まるでわたしのバイト初日に乗じるかのように拉致る
感じが・・・彼ららしくてとてつもなく呆れ怒り。

昔の時間が再現されたような気持ち。
・・肉体疲労が身に沁みるぜ。

再現はされているが、わたしは以前のわたしとはちがう。何も変わっていない
のは彼らだけ。


海しごとの話をしながらるぅと夕飯食べるのを楽しみにしていたが、帰り道で
おいしい沖縄そばを食べて帰った。ちっ。おいしかったぜ。ちっ。