Vol.1:適正トルクでボルトを締めたのにボルトが折れてしまったというお問い合わせ | rbs_cogsのブログ

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ゆるくのんびり生きていますが、
ヒルクライムだけは少し頑張っています。
(あと仕事もw、いや 子育ても…?)

「過去の成績」
・富士チャレンジ200 (100km) 優勝
・枝折峠ヒルクライム 一般男子B 優勝
・Mt.富士ヒルクライム 1時間6分12秒
 など

お客様より頂きました貴重なご質問と、それに対してのご返答、

また当店スタッフが商品を使用した感想などを簡単にではありますが
不定期に書き込んでまいります。


「お客様からのご質問」


シートクランプに表記された最大トルク以下で
トルクレンチで締め付けたの
に、

シートクランプが割れた事があります。


「当店からのご返答」


表記されているトルクで締めても、

ボルトが折れてしまったりという事は多々ございます。

昨日もDEDAのステムボルトが適正トルクにもかかわらず
折れた、
というご連絡を他のお客様より頂いております。



ボルトはグリスの有無、種類によってもネジの回転具合が
変わってまいります。

極端な例ですが全くグリスを使用せず抵抗のあるまま
10Nm締めるのと、
サラサラなオイルを注油して

ネジの回転を良くした状態での10Nmでは、

ネジの締まり具合が全く変わってまいります。

グリス以外にも最初からネジ部分にネジ緩み止剤が

付いていますと、それが抵抗になってしまいます。

またネジの材質、雌ネジ部分の塗装やネジ山の具合に

よっても同じトルクであっても締まり具合は変わります。

ですのでたとえトルクレンチを使用したと致しましても、

確実にトルク管理するのは難しいと思います。



また表記されているトルクは適正トルクではなく、

最大トルクである事がほとんどで、

大手メーカーの方でも指定されたトルクを超えず

十分に締まっていれば良いという感じの指示を

している所もございます。



当店では例えば6Nm8Nmという指定がありました際には、

まずトルクレンチで4Nm~5Nmまで締め、

次にトルクレンチを使用せず少し締めるといったように、

手の感覚も重要視してボルトを締めております。



今回のシートクランプは10Nmと表記がありますが、

7Nmくらいまでトルクレンチで締めた後に、

少しトルクレンチを使わずに手の感覚を頼りに

締めて頂ければ丁度良いかと思います。

サドルの前後を持って左右に強く力を加えた際に

動いてしまわないまで固定されていれば大丈夫です。