企業の人事課が高く評価する大学 | アリストテレス10号のブログ

ビジネス雑誌『ダイヤモンド』で「企業の人事部長が選ぶ役立つ大学ランキング」というものを時々企画しているが、最新の結果は次のようなものである。

高く評価する理由は「優秀であるが、変なプライドをもっていない」「大学で学んだことが、ビジネスではほとんど役立たないことを理解している」である。

 

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高偏差値のブランド大学がやはり上位を独占しているが、早稲田や京大が慶應や東大に勝っていることからすると、偏差値ないし入試学力の序列通りにはならないようである。

よく旧帝のほうが早慶よりも優秀だと言うが、企業ないしビジネスの観点からすると早慶、特に早稲田が優位に立つようである。

また、理系が文系に対して優位に立っている。

 

ただし、これはあくまでビジネスの世界の話であって、官僚や法曹や教員や研究職となるとまた違ってくるであろう。

さらに、個人の観点から言うなら、どの大学を出ようと、その人本人が優れていればよいのであり、集合的観点から得られたデータをそのまま信用する必要はない。

天才はどこからでも出てくるのである。

たとえば哲学の世界における私のように。

 

なお、最近日本の大学でも大学教育をビジネスの即戦力となりうるように改革しようとする動きが出てきている。

なぜなら、これまでは企業人ないしビジネスマン、要するに社会人としての教育は、入社後に企業が請け負っており、大学には期待していなかった。

ところが、企業の側で入社後に再教育する余裕が無くなったので、即戦力となる新卒者を要求するようになったのである。

 

アメリカの大学ではそれに対する対策が数十年前からなされていたが、日本では「大学は遊ぶところ」という暗黙の了解が数十年保持されていた。

・・・・・・と、まぁ、こういう事情なのだが、「ローマは一日にしてならず」だしね。

また、単位の認定が甘く、大人数の授業が多い大学も企業から高い評価を得ていることを顧慮すると、昨今の日本の大学における教育改革の動きも軽薄なものにしか思えないのである。