一汁一菜がいいという年頃である。
そうなってくると、
友達は一人でいいし
家族とその家族だけでいい、という気分になるから不思議だ。
肉をがつがつ食べていた時代には
友達の友達は友達と嘯いていたし、
恋人は何人いたって多いほうがいいとまで
思っていた。
食というのは心をつくる。
健全かそうでないかというよりも、
良い悪いというよりも、
油はどこか人を強靭にさせるし、
砂糖は人生への言い訳を巧みにしてくれる。
それに比べご飯と味噌汁と一品のおかずは、
パワーというよりも、
謙虚さと賢さと静けさを
ゆっくりと体に染み込ませる。
食べていると次第に
人間関係が淘汰されてゆくように。
そういうのをかっこいいと思っていたけれど、
実は相当寂しいことだと
しみじみ思うのだ。
笑っているあなた、
すぐですから。
人生って平等。
先月。スクエアカットをやめました。