鼻炎が治らない。

鼻声で鼻水で顔の中心というより

体、いや心のど真ん中に鼻があるような日々である。

せっかくのウララかな春の日に

外へ出るのが怖いというのは

内側へ感情が捲れ込むような哀しみがある。

酷くつまらない場所に守られていて

窓の外のひだまりをみていると

もうだめだと思うだけでなく

これでいいんじゃないかと思えてくるから

恐ろしい。

これでいいんじゃ?

わたし以外の人々は

スキップしながらひだまりのなか光のほうへ

吸い込まれてゆく。

耳障りな笑い声と共に。

 

鼻炎を舐めるなよ。