某日。

焼き鳥屋さんのあとビアバーへ。

脚の高いスチール椅子に腰を掛け、足をぶらぶらさせながら

フィッシュ&チップスを黒ビールで飲る。

なかなかの混み具合だったので隣席も近く、

聞き耳を立てなくても会話が聞こえてくる。

FMラジオのTOKYO SPEAKEASYの実写版だ。

暗い店内なので、隣といえど彼らの素性は推測でしかわからない。

3名の男性の声のトーンやファッションから

30〜40代

実業家

といった感じか。※個人の感想です

風俗や◯ックスの話からキャバクラの話、

経営や世界経済、宗教のことまでと幅広い。

隣人はわたしたちより先にいて、わたしたちが先に退席をしたから

その前後は知らないけれど、たった1時間ほどのこちらの滞在時間に

エログロ〜エコノミー〜レリジョンとまあ忙しい。

驚くのは、どの話題も繋がっていて澱みないということだった。

わたしたちもわたしたちの話が尽きることはないから、

お隣さんの会話について、単語以外朧げではあるけれど、

 

風俗店では、体を張るおねえちゃんより受付業務のオンナ(言動ママ)

が狙い目

 

という発言は

この日のキラーワードだった。

すかさず誰かが

 

やった?

 

と聞くと

 

もちろん

 

というお返事。

 

だそうですよ、みなさま。

令和は人類の草食期だと聞いていたけれど、

そうばかりでもなさそう。

でもなんか、

こういうのを手柄みたいに話すのが、草食動物の弱さかもしれないと、

魚の揚げたのを突きながら、

わたしたちは目を合わせるのだった。

 

 

 

凍っているサーモンは食べものなのか