今朝、街全体がもやっていた。
確かにあちらこちらにクレーンが立ち、
荷物を上げ下げするたびに砂埃が舞い上がっているのが見える。
それでもこんなに真っ白な街は珍しい。
花粉も粉塵も春の光もまぜこぜになって、
目をしょぼしょぼさせながら地下に潜ると、
ここでも工事だ。
昨年からエレベーターの設置工事が始まったのはいいが
完成までにあと2年ほどかかるらしい。
ちょうどその頃、
駅近くに商業施設の入った高層マンションが建つので、
なんだか大人の案件のような
黒いつながりの匂いがプンプンする。
近くに障がい者や高齢者の作業施設があるとか
学校があるとか、みなさまのためにわたくしが尽力をしたのです、という
市議会議員を知っているが、話し半分で聞いていたほうがいい。
 
目の前にクレーン作業者さんが
空の近くに座っているのが見える。
このところ、彼がどのようにしてあの位置に座るのか、
或いは降りるのか気になっている。
早く起きた朝見ると誰も座っていないが、
だからといってじっと監視しているほど時間はない。
夕方はそもそも近辺にいない。
毎日毎日気づいたら、
作業者さんが空に近い席に座り降りているのだった。
まさかあの白くて長い鉄柱を、
命綱たよりに上下しているのではあるまい。
想像するだけで立ちくらみがする。
でもクライミング式以外、どんな方法があるのだろう。
モヤモヤするなぁ。
おあとがよろしいようで。
ではまた。