忘年会があるという日は

朝から落ち着かない。

この場合の忘年会とは、お付き合いの納会ではない。

親しい仲間や友人との飲み会である。

仲間内のライングループで日程や場所を決めているから

まあ億劫ではない。

けれど、

ため息までいかないとしても

「あ゛(あ に濁点)〜」とおもわず声が出るような

憂うつな感情はなんだろう。

 

最近忘年会が減っているらしい。

コロナ禍の影響でわたしたちは気づいてしまった。

だって、

仲良くしている間柄ですらこうなのだから

仕事や主催者の面子ために参加する飲み会など

大昔から行きたいとおもうはずがなかったのだ。

参加しません、という表明にNOというひとはもういない。

そうおもうと、胸を張って不参加表明ができるようになったのは

ほんとうによかった。

コロナにありがとうは言わないまでも。

 

あ゛〜

という1日が過ぎ、イタリアンのお店に行くと

馴染みのおっさんおばはん(同世代)が揃っていた。

乾杯をしてみれば、

仕事が絡まないひとびととの忘年会は

なんと楽しい時間なのだろうと、

しみじみおもうのだった。

憂うつに似た感情で過ごした今日1日のもったいなさを

取り返すように一年を振り返る。

気づけばもう12月も半ばです。

 

 

地下にある庭に十二月が溢れねえすこしだけ味見をさせて

漕戸もり

 

廊下越しに庭がみられるというお店。

光も雪も手づくりでした。

お料理も手づくりでした。