一般宴会の演出でジャズビックバンドの演奏があった。
じゅうぶんに大人のメンバーが揃うビックバンドが奏でる音は、
テクニックや楽器の優劣などでは推し量れないうまみがある。
もう何百と演奏されてきただろうスタンダードから昭和歌謡まで、
この日の比較的天井の低いホテルの宴会場に、まったくやかましくなく心に柔らかく響く。
この日は21名の出演だったが、
当初は選抜チーム10名くらいでいいんじゃないかと心配していた。
お客様は経営者を中心とした男女合わせて80名余り。
卓でゆったりお食事をされながらのひとときを邪魔してはいけなかったが、
ご一緒に口ずさむ方もいて、すべて杞憂に終わった。
今後はドームでのイベントやパーティなど、何かと忙しいという銀髪のジャズメンたち。
平場ではお孫ちゃんたちに目を細めるお爺様なのかもしれないが、
壇上にあがり楽器を奏でれば、忽ち正真正銘のエンタテナーに変わる。
かっこいい✨
 
わたしは、年々おばさんというよりおっさんになっているような気分でいるが、
あのようなものをみせられると、おっさんというのもなんだか悪くはないかもしれないとおもうのだった。
そういえば。
会場に正体不明年齢不詳の美魔女(今はこういう言い方しないか)をたくさんお見かけした。
わたしがおじさんになってゆくのは、ああいうおばさんのわからなさに馴染めないからだ。
眺めるだけで鑑賞していたいのは、かっこいい銀髪の方々とも分かち合える部分だとおもうと、
それはそれでたのしい。
かっこいい大人、久しぶりに見せていただきました。
 
 
演奏を録画したけれど圧縮の方法がわからず誰にも転送できないまま(泣)
 
 

袖口をたくしあげたら火のやうな手紙で秋を取り寄せてゐる

漕戸もり

 

 

久しぶりに手紙を書く機会があった暑い暑い秋の午後。

長袖の腕がインクで汚れてしまった。

季節の先取りなんてできるとおもうなよ、じぶん。