ぴんくさんの漫談をつい観てしまう。

なにが面白いのかさっぱりわからない、という人はきっととても誠実で真面目な人だろう。

物語として筋書きがあるようなないような彼の嘘漫談に、いちいち意味を求めてはいけない。

実際、彼の漫談に腑に落ちるようなストーリーはどこにもない。

ただただどうしようもなく、ビジュアルや声の大きさや、血圧が上がって死ぬんじゃなかろうかと心配したくなるような迫力に、魔法のように引き寄せられてしまうのだ。

ときどき、ぴんくさんは漫談の途中でそでに引っ込み喉を潤す。

そのときのぴんくさんは無言だ。

喉という小道具に油を注いで又舞台の中央に戻り、何事もなかったような顔をしてつづきがはじまる。

この一挙一動すら固唾を飲んで観てしまう。

何が起こるのか、全く想像のできないからだ。

もしかして、嘘漫談の「嘘」はそれほど重要ではなくて、彼から放出される熱みたいなものに触れたいという欲望なのかもしれない。

すげぇとおもう。

そして観終わると、ぴんくさんは誰より誠実で真面目なのだろうとおもわずにいられない余韻が残る。

一体どういうわけなのだろう。

それでまたぴんくさんの漫談を観てしまうのだった。

 

 

ぴんくさんのツアー。

名古屋は大須演芸場だそう。

いやぁ、取れるわけないじゃない。

せめて今池ガスビルか東別院ホールだったらと諦めモード。

生ぴんく。

おそろしいだろうなぁ。

 

 

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まぼろしがやさしい嘘と知りながら真秋の窪みに九月をおろす    漕戸もり

※真秋…マアキ

 

真秋。

そんなものあるのかどうか。

秋の盛り。

行きたい舞台が目白押しです。