ダイナミックであることがいいかというと、そうではないかもしれないけど、夢みたいなものへ一歩も近づくことなく終わるような日々がつづくと、ほんとうにつまらない人生だとしんみりすることがある。

その日々は、掃除洗濯銀行買い物美容院事務仕事病院接待お付き合いストレッチ会合などなど…、決してソファーに寝転がって過ごしていないのに、一日を駄目にしてしまったような気にさせるから、余計に始末が悪い。

誰もが認めるトップレベルのアートストみたいに、人生をただそれだけに惜しみなく力を注いでいるようなひとたちを見ると(たとえひと握りの人だとしても)、それが許される才能と運命を前に、背を丸めて古い座布団の上に正座して疲れ果てているような、魂のかたまりみたいな自分だとおもうのだ。

 

 

「高いビルの屋上の端っこを

すごい全速力で走ってる感じ

すごい景色はいいけど

落ちたら真っ逆さまだぞって」

〜名探偵コナン作者 青山剛昌氏の言葉

 

青山氏がそうなら、わたしの日々はどんなだろう。

どこをどんな速さでどんな景色を見ているのか。

青山さんもわたしも、そこにだれといるのだろう。

だれと。

これからの人生の実感は、それこそが大切になってくるのだろうと感じる8月の終わり。

 

自身が産んだコナンの声は高山みなみさん。

青山さんとは家族だった日々があったこと、家族じゃなくなってからもコナンの声がみなみさんだということ。

こういうときに生きる実感がある。

名探偵コナン、観たことがないので一度観てみよう。

 

 

 

 

 
むなし。わたしの生きている実感をしょぼいと言うな。
 
 

夜に葉を閉じて撥水することも淋しいことも知つて合歓の木

漕戸もり

 

ねむの木は、いい子。

夜にちゃんと葉を閉じる。

でも。

いい子だなんて思われたくないよね。