大きな仕事がとりあえず終わったので、久しぶりに味仙本店へ出掛けた。
開店まもなくの時間だったのですこし並んで待つ。
飲食店に関しては、並んでいたらさっさと別の店へゆく堪え性のないわたしだけど、猛暑のなかの移動も面倒だったので、10分だけ待ってだめなら今池飯店か四川園に行こうと決めたのだ。
団体様をふたつくらい飛び越して、少人数だったせいでそれからまもなくカウンターへ。
あの紹興酒の空き瓶に入った水が出てこない。
ビールと注文したら瓶ビールのつもりが生ビールの到着。
それからの青菜、手羽先煮、にんにく炒飯…。
え?
こんなに少なくなってしまったの?
こんなにお値段が上がったの?
えええええ?
コロナ禍より数年前、仕事の打ち上げの二次会で行ったのは矢場町のお店だったけど、青菜はもっとこんもりとしてにんにくもごろごろ入っていたし、リサイクル瓶を使用したお水は席に座るや否やどんと置かれた。あの無愛想っぷりも好きだった。
確かに台湾ラーメンの器は、味噌汁の椀かと思うくらい小ぶりになってはいたけれど。
「台湾ラーメンはもういいよね」
「そうだね」
わたしたちは1時間も経たないうちに、まだ列をなすひとたちに席を譲り店を後にしたのだった。
これは批判でもなんでもない。
かなしいとおもうのはお門違いである。
大体。
季節は変わってゆくものと決まっている。
変わってゆくきみを、引き留めることはだれにもできないということを目の当たりにして、自分勝手に哀しんでいるだけなのだった。
さようなら、味仙。
今日からは思い出のなかに。
🎵最近はぼくもずっと好きなひとがいる いいこだよ
いつも本気だよ でもふりむいてくれなくて ぼくらしいだろう
it's 1989
〜作詞KAN 1989 (A Ballade of Bbby&Olivia)より
ふと思い出してしまうKANさんの名曲。
昔を振り返るとき、どうしようもなくせつない。
KANタービレ、一般発売の先行が始まった。
先行に次ぐ先行に疲弊している。
エントリーはしたものの、弄ばれている感が強くなってきた。
KANさんはそれを望んでいたのだろうか。
だとしたら、
それでいいのかわたし。

